相手を知るには。

本来の意味での、優れた teacher は、限られている。では、どうしたらいいんだ。その解決策は二つある。というところで、前回は終わっていました。今回からこの問題についての私のかねてからの案を紹介して意気ます。

Transmitter teacher になるには、教える内容について知っていれば、事足ります。

Transmitter teacher は、どういう teacher かは、broadcasting teaching という英語のブログを読んでいただくとよく分かるのですが、それを読んでる人は少ないようです。

やはり、残念ながら、英語の苦手の人が多いようです。英語は読めても話せないというのが、日本の英語教育だと言われていますが、英語の本一冊読めない人がほとんどです。

英語教師がそうです。岐阜県のある市の英語の指導主事に、先に紹介した Dan TapscottのGrowing up Digital を読むようにと貸したら、「エー英語ですか」と渋って、結局読まずに返してきました。

鳩山さんが、いつか本屋に行って、いろんな本を買ったという報道があり、その中に当時評判だった、
The World is Flat がありましたが、彼が買ったのは、翻訳の方の「フラット化する世界」でした。
ほんとに英語の読める人は、翻訳より英語で読みます。自分のこといってなんですが、私は新聞で、いい本の翻訳書が紹介されると、早速アマゾンで原書を探して、そちらを注文します。たいてい一週間以内に到着します。やはり、翻訳で知って注文して一昨日届いた本に Catching Fire How Cooking Made us Human と言う本があります。毎晩寝る前にベッドの中で読んでいます。50ページくらい読みましたが、面白いですよ。推薦します。

閑話休題。
教員養成大学で小学校教員免許を取るには、昔は、各教科の教材研究という授業が、現在では、各教科の教科教育法が必須単位になっています。各教科というのは、英語で言えば、school subject のことで、教える内容のことです。
それを、単に一方的に、時に一斉授業で伝えるだけなのが、transmitter 教師です。

「ちゃんと教えたではないか。もう忘れたのか。しょうのない奴だな。」このように言われた覚えのある人はいませんか。確かにその先生は、教室で、ちゃんと説明して教えてくれたかもしれません。だけど、忘れるのは人の常。いつも緊張してちゃんと話を聞いて折れないのも人の常。
ラジオ番組を聴いていると、かならず、10分か15分で「では、ここらで音楽を」と番組が中断します。人の注意力は大体15分くらいしか続かないというのが定説ではなかったですかね。学校の一時限45分から50分、注意を集中しているのは、不可能です。あれ、話している方は、退屈しないのですね。そこで、面白い話ですが、講習や講演などで、最もよく居眠りするのは、教員らしいです。そして、最も笑わせるのが難しいのも教員だということです。

またもや閑話休題。
ところが、学ばせようとすると、相手のことを知っていなければなりません。なぜ忘れるか。なぜ居眠りするか。
自分の話がつまらないから、というのは、答えになりません。
そういうことを知って、本当の意味の teacher になって、「学ばせる」には、先に Dewey が言っていたように、
そしてまた私が付け加えたような、いろいろな学問分野の知識が必要になってくるわけです。
あのリストを見ると、そんなことできるはずないと思えるでしょうね。

実際あのブログの後の感想に次のような twitter を下さった方があります。

教師には次の六つの学問の完璧な知識が必要とあるけど,すべてこの知識がそろっている人間はいないのではないかしら,特に英語。逆にすべてバランスよく揃っている人って誰になるのでしょうか?それこそ全身全霊,完全無欠の人に違いない。

そういうことなんです。そんな人って滅多にいません。だから、優れた教師は少ない、というか滅多にいない。

これから本題に入るのですが、これ以上長くなると、皆さん読みませんから、一旦休憩します。ここで、素敵な音楽でもかけたいところですが(ひょっとしたらできるかな。簡単な方法知っている方いたら教えてください。)。

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この記事へのコメント

まっちゃん
2010年06月12日 11:45
昨日の続きで申し訳ないのだが、やっぱり諸悪の根源は大学英語入試にあるとおもう。
いづれ解説があるので楽しみだが、色んな英語教育改革案があるが、結局、大学入試が変わらなければ何も変わらない気がします。

色んな改革名案があっても、結局この英語入試がある限りすべてオジャンになってしまうのではなかろうか?
よって、英語教育改革の前に、この英語入試改革をしないと何も変わらない気がしているのは僕だけでしょうか?
このブログを見ている人、ご意見ください。
僕のこの考えは間違っているのだろうか?
SF
2010年06月12日 13:21
今のうちにひとつだけ指摘しておきたいことは、現在では、入試に英語を課さない大学・学部がたくさんある。岐阜大学工学部も入試に英語はなかったろう。ただ、センター入試の英語は、課せられているが、センター入試の英語の問題には、英文和訳も和文英訳もないし、内容もむしろ文学的なものはない。私見では、ちょっと問題はあるが、Listening Comprehension も加わった。
案外見落とされているが、日本の英語教育の最大のガンは、高校の英語教師と予備校の受験英語だ。彼らは入試にかこつけて旧態然たる英語の授業を続けている。私の母校の英語の授業など、私の高校時代と同じのようだ。これについても、もっと詳しく糾弾する。
takkk
2010年06月12日 23:44
You said it!「日本の英語教育の最大のガンは、高校の英語教師と予備校の受験英語だ。彼らは入試にかこつけて旧態然たる英語の授業を続けている。」とのご指摘全く同感です!彼らは、入試のことをろくに研究もせず、入試に責任転嫁しています。
shakti
2010年06月14日 13:45
>日本の英語教育の最大のガンは、高校の英語教師と予備校の受験英語だ。彼らは入試にかこつけて旧態然たる英語の授業を続けている。

これは具体的にどのような点でしょうか。私見では予備校講師の英語の本は、伊藤和夫以来、日本の英語教育に多大な貢献をしています。もっとも実際の予備校の授業と、予備校講師の本とがちょっと違うみたいです。では最大の問題点はなにかといえば、基礎力がない大半の生徒たちに、難しい記号式問題ばかりやらせている高校教師・予備校講師が多すぎる点ではないでしょうか。
SF
2010年06月14日 16:20
伊藤和夫先生のことは、存じませんでしたので、google でしらべました。Wikipediaに項目があって、次のような語録紹介されていました。
「いいかい。訳せたから読めたんじゃない。読めてるから、必要な場合には訳せるんだ」

「本書の説く思考法が諸君の無意識の世界に完全に沈み、諸君が本書のことを忘れ去ることができたとき、『直読直解』の理想は達成されたのであり、本書は諸君のための役割を果たし終えたこととなるであろう。」

「毎年の入学試験で問われているのは受験生の英語力だけじゃない。各大学の英語の先生の力や考え方も、あれである程度は分かるのさ。」
実際にどのようにして教えて見えた川、知りませんが、こういうことを言う方なら、ガンどころか、もっと長生きして欲しかったですね。
私がガンというのは、昔と変わらぬ英文解釈、和文英訳だけしている英語教師のことです。センター入試の英語で得点を稼ぐには英文解釈的な勉強ではマイナスでしょう。直読直解などと言っているうちはダメだと思いますが。
takkk
2010年06月16日 01:46
YouTubeで伊藤和夫氏の授業を拝見したことがありますが、決して、良いとは思いませんでした。私も授業を受けたわけではないので、詳しくはわかりませんが、直観的には、やはり、旧態依然とした英文解釈と和文英訳をやっていると感じますが。それより、田尻悟朗氏はすばらしい英語教師だと思います。氏のモットーは、観察と忍耐、授業では、いかに英語を使って生徒に活動させるかを考えておられ、教師の説明は、極力少なくというやり方です。教師が説明ばかりする英語の授業は、スポーツのルールや器具の話ばかりして、実際にスポーツをさせない体育の授業のようなものだと思います。

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