ロダンと20世紀彫刻の「写実」。

  昨日は、Renaissance 期の、イタリアの彫刻の「写実」を見ました。今日は、一気に時代を下って、日本人の大好きな Rodin (Francois-Auguste-Rene Rodin 1840-1917)を見てみます。
 下の画像を見てください。
 「写実」という観点からは、昨日のイタリア彫刻に比べると、「実物」そっくりではないですね。下のBalzac 像など、特にそうです。
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 これは、Paris の Musee Rodin の中庭にあるものですが、1976年に実際に見たときには、そうは思はなかったのですが、その後 Donatello や Bernini の彫刻を知ったあとでは、そう感じるようになりました。もっとも、それは「写実」という観点で、「芸術的」価値とはべつです。
 更に、Rodin の愛弟子であり、愛人であった Camillie Claudel の作品の画像です。
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 http://en.wikipedia.org/wiki/Camille_Claudel
 次は、Rodin と並び称された同時代のアントワーヌ・ブールデル(仏:Antoine Bourdelle 1861-1929)の《弓を引くヘラクレス》 と
 http://en.wikipedia.org/wiki/Antoine_Bourdelle
 アリスティド・マイヨール(Aristide Maillol 1861-1944)の《地中海》です。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Aristide_Maillol
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 なぜこの2作品を紹介したか、というと、前者は、愛知県小牧市にある「メナード美術館」、後者は「岐阜県美術館」の所蔵作品で、行けばいつでも見れるからです。特に《地中海》は、庭に展示されているので、入場料を払わなくても見れます。
 というわけで、Bernini の「写実」は、このように変化してきたわけです。
 このところ、なぜ「写実」にこだわっているか、というと、この後、「写真」の「写実」と関係してくるからです。
 そこで、時代を更に20世紀まで下がって、20世紀を代表するとされている5人の彫刻家を紹介します。
先ずはルーマニア出身のブランクーシ (Constantin Brancu?i 1876-1957)
http://en.wikipedia.org/wiki/Constantin Brancu?i
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次はロシア出身のザッキン (Ossip Zadkine(1890-1967)、イタリアのマリーニ (Marino Marini 1901? 1980) とフランスのジャコメッティ (Alberto Giacometti 1901?1966) を三人まとめて。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Ossip_Zadkine 
  http://en.wikipedia.org/wiki/Marino_Marini_(sculptor)
 http://en.wikipedia.org/wiki/Alberto_Giacometti
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 Marino Marini の「人と馬」の作品群のひとつは、「メナード美術館」の第一室」に展示されています。そういえば、ブールデルの《弓を引くヘラクレス》 もここにあります。
 最後に、イギリス出身のムーア (Henry Spencer Moore1898?1986) の3作品です。
 http://en.wikipedia.org/wiki/Henry_Moore
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 真ん中の「四つに分かれた人体」の画像は、山梨県立美術館の庭に展示されているものです。なお、ここには、ブールデルの作品もいくつか展示されています。
20世紀絵画が、「写実」から遠ざかり、抽象的になっていったように、20世紀の彫刻も、具象から「抽象」へとなって行ったのが、よく分かるでしょう。
 で、なぜ、そうなったか、ですが、私には分かりかねます。しかるべき人なり、文献なり、Website にあたってみてください。
 では、なぜ、こういうものを紹介したか、というと、このブログ、「美」を問題にしていたわけです。それも、「普通の人」にとっての。
 私の周りの「普通の人」たちは、高校の友人とか、親類関係とか、研究室の卒業生たちとか、ロダンのあたりは、「美しい」と思うようですが、
 20世紀の彫刻となると、その存在すら知らない人が大多数です。ブランクージとか、ザッキンとか、マリーニなど、名前も知らないのではないかな。ムーアとジャコメッティあたりは知っている人もいるかもしれませんが。そして、別に知らなくても「幸せ」です。
 「芸術」は、だんだん、自然界(人間とその身にまとうものも含めて)の「美」から、だんだん遠ざかってきた感じです。それとともに、普通の人の「美」の感覚から遠ざかってきた、というのが、私がしきりに思うところなのです。
 だから、どうなの、というのが、これからの話です。もっともその前に、まだ「印象派」の話が残っていますが。

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