文はこれをおぼえず。生成する。英語脳養殖への道。

形容詞で表されるものは、いつも、対になって、つまり、big なものと small のものが、同時に現れるとは、限りません。どう見ても、というより、見た瞬間に、絶対的に big だ、small だ、と brain が認知(ちょっと難しい言い方ですが)する場合が多いです。それが Nature.
  しかし、Nurture の場合は、そういう偶発に頼っているわけにはいかないので、人為的に対の形容詞で先ずは覚えます。
  そして、その先は?下の図をどうぞ。
画像

  ここでは、どう見ても big と認知される状況を一番上に三つ、small と認知されるものを真ん中に三つ、やっぱり比べてみるものを、三つ、一番下にヨコに並んでいます。
  昨日の絵で覚えて、一日置いて、ちょっと忘れかかったところで、この9枚の絵で、覚え戻します。忘れる暇を与えることが、大事です。暇が長すぎてはダメです。
  これから説明する手順は、先生が教える場合のことで、コンピュータで学習する場合は、ちょっと違います。大分誓うかな。
  最初の big cat の絵を見せて、How is this? と訊きます。
  生徒は、It's big. と言います。
  ちゃんと言うことは、実験クラス、その他の実践の場で確認しています。
  大事なことは、この段階では、cat という名詞は、教えないことです。
  次の big wave の絵をみせて、How about this?
It's big.
big waterfall で、How is this?
It's big.
同じようにして、small cap, fan, ball
そして、big & small cake, fin, hand
  と続けます。
  気がつきましたか?生徒は、英文をまったく repeat していません
  ここで、口から発した、12 の文は、すべて、generate、つまり、生成したものです。
  generate も「生成」は、英語教育関係者にはなじみのことばですが、なじみのない人のために少し説明します。
  これは、チョムスキー(この人の名前は知っていますか。知らなくてもかまいません)一派の生成文法学者の説ですが、人は、文のレヴェルのことばを発するとき、暗記して覚えている文を思い出しながらしゃべっているのではない、のです。
  映画や TV ドラマは、暗記した台詞をしゃべっていますが、あれは細切れですから、あれくらいは覚えることはできます。舞台となると、ちょっと大変です。一人芝居となると、めちゃ大変らしいです。一人芝居で覚えておれる台詞の限度は、2時間までだそうです。
  しかし、われわれは、特に女性は、とめどなく、次から次へとおしゃべりできます。しかも、何をはなしたか、覚えていないことを。
  ということは、人は、文をおぼえて、それをしゃべっているのではない、ということです。
  では、どうしているか、というと、次から次へと、作り出しているのです。
  「作る」というと、英語では create という語がありますが、あれは、万物の創造者 creator である神がすることで、この世に今までないものを「作り出す」ことです。そういう意味で芸術家は creator と呼ばれます。
  しかし、おしゃべりの人が、次から次へと作り出す文は、今までまったくなかった文を作っているのではないのです。
  日本語で世代、という言い方があります。日系一世、二世という言い方があります。あれにあたる英語は generation です。
 Audio tape や video tape を copy するとき、基のものを master と呼びます。そこから copy したものを first generation と言います。そこからまた copy すると、second generation になります。だんだん音質や画質が悪くなります。  
  日系一世は、master tape のようなもので、そこから生まれた二世が、first generation です。ならば、どう呼ぶか。単に Japanese American です。三世は、second generation Japanese American になります。
  つまり、generate は、平たくいえば、再生産ということです。
  人がしゃべる文は、今までになかったものを create するのでなく、既に誰かがしゃべっていたような文を改めて作っているので、generate (生成)するというのです。
  それにしても、「生成」という訳語は、generate の意味を的確に伝えてないような気がします。「産み出す」とか「産出」と言ったほうがいいのでは。
  子供を「産む」という行為は create でなく、今までと同じような人間を再生産することですから。違っていたら、奇形児になる。人間と見なされないかも。
  再生産が止まったり、ペースが落ちると、少子高齢化社会 (aging society with fewer children) になる。いい悪いは、別として。
ちょっと横道へそれて行きました。いつものように。
  先の big & small のやり取りを振り返ってください。
  生徒が、発した 12 の文は、全部 generate したものです。
  It's big. が六つ。It's small. が六つありますが、姿かたちは同じでも、中身は全部違います
  全部、意味が違う文です。
  ということは、それぞれ、brain の違う部分を、今まで使ったことのない部分を使っているはずです。
  私に資金があれば、最新の脳科学の設備で脳波の動きを調べて実証しますが。まあ、無理。
  次が、大事です。教室的環境では、どうしても、一斉に言わせなければなりません。こういう環境では、先にも指摘したように、自分の声が他人の声で邪魔されて、しっかり聞いていない心配があります。
  こうすることによって、脳の言語中枢か、どこか、実証はまだできませんが、「英語脳」が段々と養殖されます。そう思うでしょう。
  念を押しますが、SF Modular System が目指すのは、英語脳を養殖することです。英語教育学者で、そんなこと考えている人いないのでは。考えつきもしないかな。
  そこで、上の図のような Chart を使って、今度は、一人で、12 の文を generate させます。この場合には、This is big. と This is small. になります。
  SF Modular System で、「学習メディア」を必要不可欠とするのは、必ず、一人で、心ゆくまで、「学習」できるようにするためです。
  このように紹介すると、名詞は、いつ教えるのか、ここに選ばれている事物は、変なものが多いが、何か意図があるか。読み書きはどうするか、などなど、常識的な疑問がいろいろ出てくるでしょう。
  何事も optimal sequence。この後、順 (sequence) に、お話します。ここらで、一服しましょう。

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