学習者に「武器・弾薬」を。「教」側から独立を。

  学校教育が、ながらく 「教」に支配されていたのには、無理からぬ理由があります。
  「学」側の生徒の武器といえば、薄っぺらな 「教科書」数冊、それも、「教」側が作った、中身を薄めたもの、だけでした。
  「教科書」となづけられ、「教材」のひとつと位置付けられていたから、その使い方、使い道は、「教」側の実働部隊の、教員の操作に任されていた。
 どのページを読むか、いつまでに読むかも、「学」側の意にならず、「教」側の命ずるまま。
 あんな薄ぺっらいもの、一日で読んでしまっても、それはならぬ、これは一年分の食糧だと、ちょこっとずつ、一年かけて、「消化」しなければならなかった。
 食欲旺盛な生徒は、いつもひもじい思いをしていた。私の経験から行くと。
 生徒には、ロクに「知識」という食べ物を与えず、「教」側だけが、分厚い本を持っていて、それを 「教室」へ、持ってきて、ひたすら中身を板書し、生徒にひたすら写させた。それが 「教える」ことだった。
 というのは、私の中学・高校時代の話。大学でも、そういう「授業」が、最近まであったようですね。
 ある年代の人までは,そういう経験ありませんか。
 今では、知識は、ネット上に溢れています。digital ですから、ノートの手書きしなくても、c&p. 「教」側は、これを、忌み嫌ってますが。
 
 それなのに、今でも 「学」側の武器は、学校では「教科書」だけであることに変わりはない。「教」側がそうしているのです。
 
 先に、「SF プロ」誕生記で書いたように、文部省特定研究からの軍資金で、「学」側に武器弾薬を供給するために、1977年ごろから、各種の 「学習材」を作り始めました。「絵カード」「チャート・ブック」などです。
http://76871734.at.webry.info/201209/article_8.html
  そういうものを作るには、「教科書」を作るより、はるかに大きい手間と、それに、お金もかかります。すべての生徒にわたるようにすることは、当時はできない相談でした。
 しかし、Windows 95 の登場とともに、CD-ROM drive が、PC の標準装備になり、また、ToolBook のような、コンピュータ言語を使わなくても、program が書ける Authoring software が出てきて、事情は変わりました。
 音声を聞くのにも、tape recorder は必要なくなりました。
 紙の「教科書」より、はるかに安い値段で、紙で作っていた picture card や Chartbook、それに、音声や画像・動画も組み込んだ、CD-ROM 学習材が作れるようになったのです。
 そして、先走って言えば、それらを、Smartphone/tablet に cloud computing で配ることもできるのです。世界の状況では、すべての生徒が、smartphone/tablet を持つようになることは、目に見えています。持ってない子はどうする、と、「教育者」は、すぐ言いますが。これについては、後程。
 とりあえず、現在は、CD-ROM の段階です。今手元にあるものを、紹介しましょう。
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 小中学生用、大学生用、成人用の三種があります。それぞれ、Stage 10 まであるので、それに発音用などを加えて、12 枚の CD ですべて足ります。
 「学」側が、こういうもので武装すれば、「教」の言うがままになることはありません。自分の好きなだけ、好きなペースで学習できます。ちゃんと feed back もあります。英文を間違えて type したら、やり直すように、指示してくれます。まあ、Trying is believing、興味のある人はやってみてください。
 実際やってみている人がいます。Stage 3 を終わった時に、こんな感想を送ってくれました。

最後の reading は学校時代にこんなのがあったら楽しかったのにな・・・と思うほど素晴らしいものでした。色が付いている箇所をクリックすれば音声だけでなく、動くイラストでその言葉の意味を示してくれる仕掛けに驚きました。子どもだったら何も知らなくても興味を示して、いつのまにか覚えてしまいそうですね。すごいです。ただただすごいとしかいい様がないです。

 私は、この人に、何も教えていません。彼が、勝手に?どんどん 「学んで」います。各 content の最後にある質問の 「回答」(「解答」でないですよ)を、チェックするだけですが、そもそも、「回答」は、先にも紹介したように、間違えようのないようになっているので、ほとんど何もすることはないです。この仕組みについては、いずれまた。
 
 このように、「学習材」「学習メディア」が、すべての学習者の手に入れば、「英語教育学」でなくて、「英語学習学」なり、「英語学習工学」が成立します。成立させなければならない、と言ったほうがいいでしょう。
 そういう時代には、「業績」は、より高性能の 「学習材」「学習メディア」という hardware の開発と、より効果的・効率的な 「学習カリキュラム」の開発になります。「著書・論文」は、時代遅れです。「教材」制作とか、「教授法」開発というのも、一周遅れです。
 
 問題は、そういう 「時代離れ」したことを 「業績」として、教授会が認めてくれるかどうか、です。
 私は、retire して、10年以上になりますが、どうなんでしょうね。相変わらずですか。世界の状況をみると、風向きは変わりつつあると思うのですが。こういうのも、TTP で取り上げてくれないかな。
 日本でも、風向きは変わりつつあるな、と、思うことを、明日取り上げて紹介します。

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この記事へのコメント

kk
2013年03月18日 00:38
先生のお作りになった「学習材」が cloud に公開されるのはいつ頃の予定でしょうか。
SF
2013年03月18日 13:11
開発済みの「学習材」を、Smartphone/tablet 用に conversion しようとすると、
かなりのコストと手間がかかります。
年金生活者の私には、ひとりでできることではないので、どこからか、Angel が降りてきて、
資金・スタッフを与えてくれないか、と願っているところです。
現状では、Windows XP と、Windows 7 32bit 版にしか対応していません。
100万円もあれば、とりあえず、取り組めますが。Angel いませんか。
kk
2013年03月26日 21:53
Conversion前のWindows版をそのまま公開されれば、それだけでもcloud userが価値を享受することはできますし、Windows版を公開することで、volunteerでconversionしてくれる人が現れないとも限らないと思うのですが、いかがでしょうか。

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