Kahn 流ビデオが、「反転授業」を生んだ。

 英語クラスを flip するには、Kahn 流ではダメ、
 という話ですが、
 なぜダメか、
 それには、Kahn 流 video と、
 そもそも video とは、どういうものか、
 をわかっていないと、いけません。
 更に、誤解されないうちに付け加えておくことがあります。
 Kahn 流は、英語クラスにはダメですが、
 他の教科、特に、知識を教えるクラスには、役立ちます


 Kahn 流 video がどういうものか、
 それを知る前に、まずは、video とはどういうものか、
 を知らなければなりません。
 それを話し始めると、薀蓄を傾けすぎてとめどなくなります。
 幸い、2011 年 5月 4日 の
 Digital video 前夜
 に、私の video 歴が書いてあり、それが、video の歴史の紹介にもなっています。
 詳しくは、これを読んでいただくとして、
 
 普通の人が video というと、すぐ思い浮かぶのは、
 Video camera と VHS でしょう。そして、そして VHS を借りに行く ビデオレンタルショップでしょう。
 その ビデオレンタルショップが、いつの間にか、DVD レンタルショップになってしまいました。
 BD (Blu-ray disc)が、DVD に取って代わりつつありますが、Blu-ray レンタルショップと名乗るところはまだないようです。
 
 DVD も BD も、VHS と同じく video 画像を記録したものに変わりはないのですが、video とは言わないのは、なぜか。
 VHS は、analog で、video 画像と音声の記録メディアであったのに、
 DVD では、digital で、video 画像だけでなく、音声も digital 化し、text data など、何でもかでも digital 化 (数値化) して記録できるので、video media ではないからです。
 VHS の V は、Video Home System の V で、もともと video を表しているのに、
 DVD の V はDigital Versatile Disc の V で、video ではない、からです。
 もっとも、そういうことを知らないひとは、DVD も video 画像を収録したものとは、知っているので、
 DVD は、Digital Video Disc* のこと、と思っている人もいるようです。
 
こんなこと、どうでもいいようですが、これは、この後、video と CG (Computer Graphics) の違いの時に問題になります。
先走って言ってしまえば、SF 流の flipped classroom は、video でなく、CG を使うのです。詳しくは、その時に。

  このように、主として、今までの video camera と VHS でなじんでいる video と
Kahn 流 video とは
、これから指摘するように、言ってみればまったく別物なのです。
 だから、今までの video では、flipped classroom は、思いもできないことでした。
 
 今までの video の 「特徴」 (というか欠陥) を挙げてみます。あえて 「特徴」 と言って、「欠陥」 と言わないのは、これはこれで、そういうものであって、「欠陥」 とは、思われていなかったからです。
 ややランダムに挙げます。
 複製が、簡単でない。一度に大量の複製する装置は高くて、学校では買えない。
 複製すれば、画質が落ちる。
 見るのに、持ち運ぶには大きすぐる player が要る。Player だけでなく、普通には、TV set が要る。
 だから、いつでもどこでも見るというわけにはいかない。
 各家庭で、子供一人一人が、視聴設備を持つのは、難しかった。
 個人で video 編集するのは、技術的にも、金銭的にも無理な話だった。
 だから、Video camera で取った動画を、友達にあげようと思っても、そもそも copy するには、二台の VCR が要ったりして、これも無理な話だった。
 同窓会やら、結婚式など、video camera でとっても、人に配ることはなかった。
 Video camera は、結構高かった。Video cassette tape も高かった。
 
  まあ、こんなこと、当たり前なことです。こういうものだ、とみなさん承知のことです。
 だから、この時代には、自分の授業を video で取って、生徒に家で見てもらおうなどと、考える先生はいなかった。
 Flipped classroom のようなことは、誰も考えもしなかったし、考えつきもしなかった。

 それが、Kahn さんが、
Let's use video to reinvent education.
 と言い出したら、自分の授業を video で取る先生が、あちこちに現れた。アメリカの話ですが。
 なぜ。
 それには、Kahn 流 video はどういうものかを知れば納得します。
 Kahn さんが、どういう video camera を使ったか、分かりませんが、portable digital camera であることは間違いないでしょう。
 そして、Kahn さんの PC には、多分 free software の video editing program が入っていたでしょう。
 Kahn さんは、digital videl camera で、あのような動画を撮り、それを PC で edit したでしょう。
 肝心なのは、ここからです。
 彼は、それを、離れたところに住んでいる。年下の従妹に算数を教えるために始めたのでした。
 そうして作った video を、従妹に送らなければなりません。
 それまでの video だったら、VHS か、その頃はもう DVD がありましたから、PC から、どちらかに copy して、それを郵便か宅急便で送ったでしょう。
 ところが Kahn さんは、そんな時代遅れのことでなく、作った program を PC 上で、YouTube に upload したのです。
 そうすれば、従妹だけでなく、誰でも見ることができます。そして、大評判になり、TED に呼ばれて話をするに至ったのです。それからの話はご存じでしょう。
 
 Kahn 流 video は、digital video で、それは、video cassette や DVD、SD、USB stick などの physical media に record することなく、digital file のまま、YouTube に upload され、cloud computing によって、internet に access できる PC などの device を持っている人ならだれでもみることができたのです。

 Kahn さんが、始めた頃には、まだ、video camera が必要だったのに、smartphone/tablet に video camera がついてくる時代が、すぐきました。それも、どんどん高性能のものになりました。
 作る側だけでなく、見る方も、わざわざ PC を立ち上げなくても、smartphone/tablet で anytime, anywhere で見ることができるようになりました。
 小学生が、smartphone/tablet を持つ率は、増える一方で、間もなくすべての生徒が、smartphone/tablet か、場合によると、Chromebook を持つ時がくると、確実視されています。
 
 最初は、一部の先生が、これに目を付けました。
 これなら、自分の 「講義」lecture を、video recording して、YouTube に upload し、生徒に家で見させることができる。
 そうすれば、教室では、「講義」 lecture をせずに、もっといろいろなことができる、
 と考えたのです。
 
 先にも指摘しました。「教室」 で教えるより、「部活」 で 「導く」 方が好きな先生が多くいます。アメリカでは、日本のような 「部活」 はないでしょうが、「教える」 より、「導く」 方が、やりがいがあると思う 「先生」 は多いのです。
 だから、1970 年代には、あれほど open classroom がはやり、internet が普及し始めたら Don Tapscott が伝えるように、「教える」 ことは ネットに任せて、自分は、faciliator になりたい、という 「先生」 が増えたのです。
 その二つの 「導く」 方法は、結果として 「教え」 の放棄になり、基礎学力の低下を招いて下火になっていたのです。
 それが、「教える」 ことは、video によって、homework として、ちゃんとして、classroom では、「導く」 ことができる、
 というので、多くの 「先生」 が飛びついた、
 というのが、flipped classroom 事始め、My view です。What do you think?

 ちょっと面倒になりましたので、最後の方、雑になっています。明日また、やり直します。
 ことは、Kahn 流 video は、今までの video の常識とは違ったものだ、ということです。
 そんなこと、分かっていた、という人もいるでしょうが、分かっていない人もいるでしょうから、あえてお話した次第です。

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