「ポンテ・ヴェッキオ橋」 は、「新橋」 ならぬ 「古橋」 のこと。

「肩の凝らない話」 のつもりでしたが、やっぱり、オペラの話は、肩が凝るとみえて、アクセスが少なかいですね。
まあ、そこは、書きたいことを書く、という non-profit blogger ですから、別に気にしないですが。

 でも、肩を凝らせたなら (もっとも読んでない人は凝らないか)、気が悪い。 では、こんな話はどうですか。

Firenze は、日本人旅行者にも、もっとも人気のある都市です。 そこで、旅行者が必ず行くのが、Ponte Vecchio、 日本語で 「ヴェッキオ橋」 と読んでいます。
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ついでに、Parazzo Vecchio (ヴェッキオ宮殿) も必ず行きます。 宮殿の中に入らなくても、その前の広場には行きます。 そして、 Michelangelo のタビテ像 (の複製) の前で写真を取ります。
外来語をカタカナで表記するのを批判する人が多いです。 なんでも、日本語 (漢語) にしないと怒ります。
なのに、「ヴェッキオ橋」 「ヴェッキオ宮殿」 には平気なようです。 というのは、どうやら、「ヴェッキオ」 を固有名詞と思っているらしいです。
 こんなこと、私がわざわざ言わなくても知る人は知っていることです。
 「ヴェッキオ」 は、固有名詞ではなく、「古い」 という意味の形容詞です。
 「ヴェッキオ橋」 は、「古い橋」 ということです。
 「ヴェッキオ宮殿」 は、「古い宮殿」 のことです。
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東京に 「新橋」 という地名があります。 その由来は、江戸時代汐留川に架けられた橋を、「新橋」 と呼んだところから来ているのですが、その橋が、新しく架けられたから 「新橋」 と呼んだのでしょう。
 
 フィレンツェを流れるアルノ河には、いつもの橋が架かっています。 その中で、一番古い橋なので Ponte Vecchio と呼ばれるのです。 では、「新橋」 に当たる Ponte Nuovo はあるか、というと、下の画像にあるように、Ponte Vecchio 以降、いくつかの橋が架けられたので、その後の 「新しい橋」 は、固有名詞で呼ばれています。 
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下の画像は、新しい橋のひとつ、Ponte all Garraia です。
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ところで,第二次世界大戦中、Firenze に駐屯していたドイツ兵が撤退に際して、Ponte Vecchio 以外の橋を全部破壊していったそうです。 そういうわけでも、一番古い橋になったのです。
 
 こういう橋の名前の付け方は、他の国でもあります。 これも、日本人の観光客に人気のドイツの Heiderberg。 その観光スポットに 「アルテブリュッケ」 があります。 日本語の観光案内書にも、そのように書いてあります。 これも、固有名詞でなく、Alte Brücke、イタリア語で言えば、Ponte Vecchio、つまり、「古い橋」 のことです。 Heiderberg 流れる Neckar 川の最も古い橋だからです。
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所は飛んで、Paris の La Seine にかかるいくつかの橋の中に、Pont Neuf があります。 これも、日本語の観光案内書では、固有名詞扱いで、時には、「橋」 もつけないで、「ポン・ヌフ」 と呼んでいます。
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昔、といっても、そう昔ではないですが、日本の題名で 「ポンヌフの恋人」 という映画がありました。 中ボツ 「・」 もなしで、一語扱いでした。
 原題は、Les Amants du Pont-Neuf
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Neuf は、フランス語の形容詞で 「新しい」 という意味です。 となると、これは、まさに、「新橋」 です。
 そうならば、これが、La Seine で、一番新しい橋か、というと、そうではなくて、一番古い橋なのです。
よくはわかりませんが、この橋が作られた時には、一番新しかったのが、それ以前の橋が、どんどん建て替えられて、結局一番古くなったのでしょう。 このあたりの事情、詳しい人教えてください。

 話を Firenze に戻します。 Palazzo Vecchio があれば、Palazzo Nuovo があるはずです。 Rome や Torino にはあります。
 Arno 側の対岸に、Ponte Vecchio を渡ったところに Palazzo Pitti があります。 有名な Corridoiovasariano (ヴァザーリの回廊) で、Palazzo Vecchio と結ばれています。
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言ってみれば、こちらが、Palazzo Nuovo のはずですが、なぜか、そうか呼ばれません。
 Palazzo Vecchio が、Medici 家によって建てられたのに、こちらは敵対していた Pitti 家によって建てられたからでしょうか。 このあたりも 、事情を知っている人、教えてください。

 そして、全然関係のない話。
「新橋」 が、汐留川に架かった 「新しい橋」 から名付けられた、ということですが、
その汐留が、2002年からの 「汐留再開発」 によって、今では、
「現在は六本木ヒルズやお台場と並び、東京の新しい観光名所の一つとなっている。」
のです。
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その汐留にある 「パナソニック東京汐留ビル」 の4階にある、パナソニックの 「汐留パナソニック・ミュージアム」 で、「モローとルオー -聖なるものの継承と変容-」 という展覧会が開かれています。
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この前、新国立劇場でオペラを観に行ったついでに行って来ました。 日曜日で、雨が降っていましたが、新橋駅から地下通路で、雨に濡れずに行けました。
 江戸時代の人が、汐留に来たらびっくりするだろうな、と、いらぬことを考えたので、余分の話を付け加えました。
 
 どうでした。 「肩の凝らない」 「話しの種」 になったでしょうか。 もっとも、「話の種」 にするかどうかは、it's up to you.

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