誰が、インターネットを支配しようとしているか。ウエッブを滅ぼそうとしているか。

 昨日に続いて、Michael Wolff の記事の残り、最後の部分を紹介します。 
ロシアの投資家 Yuri Milner の話が続いています。
Milner sounds more like a traditional media mogul than a Web entrepreneur.
Web 起業家というより、昔からの media mogul だ、というのです。

But that's exactly the point.
だけど、そこがまさにポイントだ、そうです。
If we're moving away from the open Web,
it's at least in part because of the rising dominance of businesspeople more inclined to think in the all-or-nothing terms of traditional media than in the come-one-come-all collectivist utopianism of the Web.

ここが肝心なところです。
私達が、「開かれている Web」 から遠ざかるとすれば、その理由は、少なくとも一部は、
今までのメディアを、all-or-nothing (すべてを取るか、何も取らないか)という風に考える傾向のある、ビジネス界の人々の支配が、だんだん強まっているからです。
そしてそれは、Web の理想主義のせいではない、というのです。

その Web の理想主義と言うのは、
"come-one-come-all collectivist" の思想ですが、これが何のことかわかってないと、話がわかりません。
Web 上の The FreeDictionary によると、
everyone or everything can join or be included
「誰もが、何者でも、参加して、仲間になれる」 という意味です。

そして、collectivist は、socialistic doctrine of ownership by the people collectively、日本語で言えば、 「集団的な人による所有の社会主義的原理」 
を支持している人たちのことです。
だから、Web というのは、come-one-come-all collectivist の原理に基づくものなのです。
そして、それは、社会主義的とみなされている、ということは、資本主義と相反するものとみなされるかもしれないのです。
Business people や、資本家である media moguls が忌み嫌う考え方です。

この collectivist の考えについては、2011年5月19日のエントリー
「Commoning が、はやりだした。」
から、数回にわたって書いています。 できれば読んでください。

Michael Wolff によれば、この事態は、自然にそのようになったのではなく、
This is not just natural maturation
but in many ways the result of a competing idea ―

相争う考え方の結果だ、というのです。 そして、特に、
one that rejects the Web's ethic, technology, and business models.
これは、このまま理解してください。
次が問題です。
The control the Web took from the vertically integrated, top-down media world
Web が、垂直統合型のトップダウン型のメディア世界から、奪った支配力が
can, with a little rethinking of the nature and the use of the Internet, be taken back.
インターネットの仕組みや用法を、ちょっと考え直せば、取り戻すことが出来る、というのです。

持って回った、わかりにくい説明です。
要するに、誰かがトップダウンで支配しているメディアの世界から、Web が奪ったインターネットを自分たちでコントロールする力が、インターネットを支配する勢力が a little rethinking で、taken back (取り戻される) と、言うのです。 問題ではないですか。

This development ― a familiar historical march, both feudal and corporate, in which the less powerful are sapped of their reason for being by the better resourced, organized, and efficient ―
こういうことは、歴史的に言えば、昔の封建主義時代、そして、企業社会でいつも起こっていたことです。
そこでは、力のないものが、より資力があり、組織され、効率的な存在から、その生存を吸い取られる、ということがいつの時代にもあったのです。
そういうことは、
is perhaps the rudest shock possible to the leveled, porous, low-barrier-to-entry ethos of the Internet Age.
このインターネット時代の、平等にあるべき、だれでも参加できる精神に対して、もっともひどいショックですよ。

言ってみれば、
After all, this is a battle that seemed fought and won
これは、戦って勝利したように見えた戦闘でした。

その戦闘では、インターネットが、新聞や音楽出版を倒しました。
― not just toppling newspapers and music labels
それだけでなく、
but also AOL and Prodigy も、

そして、
and anyone who built a business on the idea
that a curated experience would beat out the flexibility and freedom of the Web.

新聞・雑誌・テレビなどのように、自分たちが集めてきた経験 (curated experience) が、
Web の柔軟性と自由を打ち負かせるという考えにビジネスを築いてきたものは、だれでも打ち負かすはずだったのです。
というところで、 Michael Wolff の記事は終わっています。

この記事が書かれたのは、今から5年ほど前です。
その間にも、いろいろな変化が起こっています。
その間に、この記事に指摘されているようなことが、起こっていたかどうか、私は気がついていませんでした。
まさか、Web が死にかけているなど、思ってもいませんでした。 皆さんもそうでしょう。
Yuri Milner のような media mogul と称せられる、それもロシア人資本家が、インターネットを支配しようとしている、とは、日本では話題にもなってません。

こういうことに無知でいてはいけないのではないか、と思って、こういうことがありますよ、と皆さんに紹介した次第です。

この話、正直疲れましたので、この辺りで一区切り付けます。

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