たかが big & small. されど単に 「大きい」 「小さい」 では済まない。 ふかーい意味。

このブログで、時々気になっていることがあります。 ブログのタイトルは、{英語学習もろもろ」 ですが、
「英語学習」 そのものより 「もろもろ」 の話の方が、つい多くなっています。 そこで、反省して、時々は、「英語学習」 そのものに役立つ話を入れておくことにします。
 時々、紹介している 「SF Modular System」 には、日本語で、各学習内容についての解説文が添えられています。 そういうものは、このカリキュラムで英語を学ぶ人しか読めませんので、それをこの場で 「公開」 して、役に立つ人には役立ててもらおうと思います。 Copyleft ですので、ご自由に引用してくださって結構です。 ただし、出処を明らかにしておいていただくとありがたいです。
 できれば、スマホを持っている高校生に "Send to Kindle" で送って Kindle アプリで読むと、英語のよい勉強になりますよ。
 
 それは、さておき早速始めます。 文中英語の単語は、形容詞名詞動詞例文と色分けがしてあります。

形容詞には、日本語の場合の 「大きい」 「小さい」 のように、
対になった概念を表すものが多くあります。
英語にも、同じことが当てはまります。
文法の専門用語では、marked, unmarked という言い方をしますが、
言語学者でもない皆さんには、かかわりのないことです。

第一回は、bigsmall を取り上げます。
今後のどの英語の形容詞にも当てはまることですが、
決して、big は 「大きい」、small は 「小さい」 というように、覚えないでください。
なぜなら、日本語で 「大きい」 もの、必ずしも英語で big でないし、
日本語で 「小さい」 もの、必ずしも英語で small ではないからです。

逆も、また、しかりです。

ひとつ例を挙げます。
「大きい声」 は、big voice というより、loud voice の方が普通です。
big voice というと、Mr. A has a big voice in the political world.
(A氏は、政界で大きな発言力を持つ。)
と言う感じになったりします。

逆の 「小さい声」 というのは、small voice とも言いますが、
soft voice とか 副詞形を使って speak softly とよく言います。
イタリアオペラで、sotto voce で、会場の隅々まで声を響かせる、という言い方をすることがありますが。英語で言えば、soft voice のことです。

これから、たびたび出てきますが、ある英語の表現が、どれだけよく使われているか、あるいは、逆に、珍しい表現か、を知るのには、今までは、日本にいるアメリカ人などの英語国民に尋ねるしか仕方がありませんでした。 特に、アメリカ人というのは、自分が一番偉いと思っている人が多く、特に、英語を知らない日本人を相手にすると、自分がさも英語の権威のように振る舞います。 そういう人達にこういう言い方は、正しいかどうかと尋ねても、その人の答えが必ず正しいとは、限らない場合が多々あります。
 幸い現代は、google という世界中の英語表現を集めている検索エンジンがあって、それで調べるとあっという間に、ある表現がどれだけ使われているかという hits 数が出てきます。 もちろんこれは、インターネット上で書かれた文章だけからのデータですが、それでも、全体の傾向を表していると考えて間違いありません。 これからも、ある表現がどれだけよく使われているかどうかの、目安に google の hits 数を参考にしていきます。
ただし、ここで断っておきますが、google での hits 数は、日々変化していますので、
調べた日によって差があります。 あくまで、一つの目安です。
皆さんも自分で調べて見ると面白いですよ。 このファイルとは、違ったデータになると思います。 ここに紹介する google 検索結果は、2014年8月4日のものです。 実際、今回改めて調べてみると、数年前の前回とは、違った結果の出たものもあります。 英語の使い方も世に連れ時に連れ変わります。

そこでさっそく 「大きい声」 を調べてみました。
big voice 1,100,000
loud voice 1,110,000
と拮抗しています。
ところが、
「大きい声で」 で調べると、
in a big voice の hits 数は、19,800,000
in a loud voice は、30,600,000 と差が広がります。 

この前に、speak をつけると、
speak in a loud voice 681,000
speak in a big voice 178,000
差はますます広がります。
画像
「小さい声」 は、
small voice 662,000
soft voice 571,000
small が優勢です。
これが、「小さい声で」 となると
in a small voice 11,100,000
in a soft voice 11,900,000
差が縮まりました。
speak をつけてみると
speak in a small voice 2,730,000
speak in a soft voice 235,000
small の圧勝です。

英語の場合、「大きい声、小さい声で話す」 という場合、voice をつけなくても副詞で言うことができます。 副詞の場合は、bigsmall は、出番がありません。 loudlysoftly です。

speak loudly 536,000
speak softly 442,000

Roberta Flack というアメリカの女性歌手の hit song に
Speak softly で始まる歌があります。
日本語では、「やさしく歌って」 と訳されていますが、
そうではなくて、小さい声で歌ってという意味です。

voice の代わりに sound で調べてみました。
「大きい音」は、
big sound 718,000
loud sound 690,000
big sound の方がやや優勢です。

ところが、
small sound 541,000、
soft sound 634,000
こちらは soft がかなり優勢です。

これを、「大きい音を立てる」 という言い方で調べると、
make a big sound 2,830,000 made a big sound 1,050,000 合計 3,880,000
make a loud sound 686,000 made a loud sound 1,150,000 合計 1,730,000
となり、合計では、差が広まりました。
一方「小さい音を立てる」では、
make a soft sound 311,000 made a soft sound 1,470,000 合計 1,781,000
make a small sound 21,900、made a small sound 799 合計 22,699
soft sound が圧倒しています。。

結論的に言えば、voice は、loudsoft を使うのが普通で、
sound は、bigsoft の方が、よく使われるということになります。 

 ここでお断りです。 実を言うと、品詞ごとに色を変えるのは、結構面倒で、手間がかかります。 したがって、これ以降は、色替えをしてありません。

形容詞の loud が副詞形になったのに、aloud という単語があります。
read aloud というと、
「大きい声で読む」 という意味ではなく、
単に 「声を出して読む」 という意味です。
しかし、cry aloud というと 「大声で泣く」 という意味になります。
laugh aloud というと 「大声で笑う」
これは、cry, laugh というのは、もともと声を出す行為ですから、
それが aloud に行われれば、通常より 「大声」 になるわけですね。
しかし、read は、普通は声を出さずに読みますので、read aloud というと、今流行の 「音読」 になるわけです。
aloud でなく loud を使って、

She gave a loud cry. とか、
He burst into a loud laugh.
She broke out in loud laughter.

と言うこともできます。

英語で 「笑う」 を表すのに、smile という単語がありますが、
これは、声を出さない 「笑い」 です。

この smile は、日本語では、「微笑」 「微かに笑う」 などと訳されますが、
それが 「にこっと笑う」 となると、
grin という語が使われます。
どちらも声を出さない 「笑い」 です。

日本語で考えて、日本語的に英語で言おうとして、
「微笑」*small laugh とか、「大笑」*loud smile などとは、くれぐれも言わないようにしてください。
smile や grin は、目で見る 「笑い」 ですから、
目で見る 「大きさ」 を表す big を使って、

a big smile,
a big grin

と言うこともできます。

 big と 同じように使われる形容詞に large があります。
多くの場合、同じように使うことができます。
英語の辞書の説明によると、large は、寸法の大きさや量の多いものに使われ、
big は、かさの大きいものや重量のある大きいもの、広がりのあるものに使われるとありますが、
実際の例に当たって見なければ、よく分かりませんね。
large amount,
large quantity
といいますが、
*big amount, *big quantity という例はありません。
big sound と言いますが、
*large sound とは言わないですね。

small と同じように使われる形容詞に little があります。
多くの場合、同じように使うことができますが、
little の方は、具体的なサイズより、抽象的な小ささを指す時に使われます。

ex. little importance (あまり重要でない),
little faults (大した間違いでない).

my little sister (妹)のようにも使います。
そういえば、big brother (兄) とも言いますね。 大きさは関係ありません。
自分より大きい妹でも、my little sister と言います。
そういえば、ロビンフッド の物語に、little John という大男が出てきます。

「ものすごく大きい」 ものを言う時は、big を使わず、
huge という形容詞を使います。
そうなると、先の huge smile というのは、「顔中いっぱいの笑み」 という感じですね。

「とっても小さい」 ものを言う時は、small を使わず、
tiny という形容詞を使います。

結構長くなりました。 最後まで読みましたか。 勉強になりましたか。 この後も、いろいろな形容詞について、こういう話をしましょうか。 ご希望があれば。

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