「鼻をほじくる」か「鼻くそをほじくるか」?「鼻くそ」は「糞」か?

 昨日まで「目」の話でしたが、「目と鼻の先」に「鼻」があります。
これを英語でどういうか、google してみたら、'no distance" などいう味も素っ気もない言い方ばかりでした。eye も nose も出てきません。
 これは、思うに、西洋人の顔に付いている nose は、nose bridge が高くて、目と鼻がくっついている感じなので、「目」と 「鼻」の距離感がないのではないか、というのが、私の考えです。
high-bridge nose を眺めて、考えてみてください。

 そこで、日本人的感覚としては、「目」の次は 「鼻」となるわけでです。
「鼻」の病気の場合は、「耳鼻咽喉科」ear, nose, throat clinic へ行きます。
「目」の病気の場合は、「眼科」へ行きます。「目」と「鼻」の先にあっても、お互い独立しています。病院では、「隣は何をする人ぞ」という感じですから、「目と鼻の先」にはない感じです。
  
 「鼻の話」は、2011年の1月に、何回かにわたって書いています。「鼻の展覧会」なども催しています。
 今回、改めて、「頭の先からつま先」 from head to toe の話をするにあたって、当時のものを、一部引用しながら、改めて「鼻の話」を始めます。
 「鼻」といえば、多分多くの人が毎日、密かに付き合っているのは、「鼻くそ」でしょう。Am I wrong?
これ英語でどういうか、教科書には載ってませんよね。英語の先生に訊いても知らない人がおおいでしょう。アメリカで生活した子供ならだれでも知っているはずです。

 「鼻くそ」は、医学的には mucus が使われるますが、これは一種の「分泌物」 secretion です。
Wiki の英語版 mucus から、日本語版を見ると「粘液」というタイトルになっています。
冒頭から難しい説明があります。
粘液(ねんえき、英語:mucus)とは、生物が産生し体内外に分泌する、粘性の高い液体である。
英語版の冒頭はどうなっているかというと、
In vertebrates, mucus (myoo-kuss) (adjectival form: "mucous") is a slippery secretion produced by, and covering, mucous membranes. Mucous fluid is typically produced from cells found in mucous glands.

何やらよくわかりませんが、別に「鼻くそ」だけでなく、脊椎動物が「分泌する」ものらしいです。そして、日本語版 Wiki によると、
粘液は、生物の体表を物理・化学的に保護する障壁として働くほか、保水、捕食、物質輸送、感覚の補助など、状況に応じて多様な機能を持っている。
ということで、「鼻くそ」と蔑称していますが、結構大事な役目をしているようです。

ところが、役立っているのは、「粘液」であって、これが乾いてしまうと、もう mucus ではなくなるようです。そして、その乾いたものが、「糞」になるようです。というのが、私の解釈ですが、これ医学的に正しいでしょうか。どなたか教えてください。
 英語圏では、snot が slang として使われていて、Wiki にもちゃんと載っています。
google すると、10,200,000 も hits しますが、こういう名前の Band や video game もあるので、全部「鼻くそ」ではありません。
Snot is slang for nasal mucus or dried nasal mucus
アメリカでは、booger の方が一般的だそうです。Wiki には、こう書いてあります。
Mucus or snot, usually dried nasal mucus (U.S. colloquial)
カッコ内に colloquial とあって、slang とは書いてないので、口語として使われているのでしょう。私の研究室出身で、アラスカで教員をしている N君にメールで訊いたら、彼の二人の男の子も、彼の生徒たちも、このことばを使っているそうです。
しかし、日本語では「鼻くそをほじくる」と「鼻くそ」を使いますが、英語では、
pick my nose で、「ほじくる」のは、nose になっています。
そこで、日本語で ”鼻をほじくる” と”鼻くそをほじくる” をgoogle したら、
”鼻くそ” 3,300
”鼻”    7,400
という結果でした。あなたはどちらを 「ほじくり」ますか。
ついでながら
”耳をほじくる" 5,020
”耳糞をほじくる” 897
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pick your nose をすると、nose hair (nasal hair) も pull out することがあります。あれは、thumb と fore finger で、pluck するわけですが、ふたつの fingers を narrow nostril に insert するのは、難しいですね。そこで、hand mirror を使って、tweezers で pluck します。

しかし、plucking すると、hair を pull out した後の pore から、germs が入って infection を起こすことがあると言われています。
これについて、Wiki には、次のように書いてあります。
removing nose hair by pulling can be extremely dangerous (by causing a nasal infection that could travel to the brain). However, there is no scientific evidence that such danger actually exists and there are no known reports of humans having health problems because of hair plucking or pulling.

どうやら、安心して nose hair plucking をしていても良さそうですね。
Plucking するのでなく、nose hair trimmer (nose hair cutter) を使って、nose hair を trim するほうが、安全かもしれません。Amazon.co.jp にいろいろ揃っています。
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たかが 「鼻毛」ですが、
If you notice your friend's nose hair sticking out, how do you tell him or her, or you don't mention anything?
これは、洋の東西を問わず delicate question らしいです。要らぬことを言ってうらまれるより、黙っていることを選ぶ人の方が多いようです。
家族間では、互いに注意するでしょうが。
だから、大事なことは、
When you get up in the mooring or When you go out,
ちゃんと mirror を見て、nose hair が、stick out してないか、確かめることです。たかが a nose hair sticking out されど、「鼻毛」です。

1968年(昭和43年)に、英語受験界で有名だった、岩田一男の『英絵辞典』というのが、当時 illustrator の先駆者だった真鍋博の illustration で、光文社のカッパブックスの一冊として出て、大ベストセラーになりました。私が岐大に勤め始めて、三年目の時ですね。
今でこそ、いろいろな「英絵辞典」が出ていますが、これは、そのはしりでした。

その中に、裸の人体図があって(nude と naked の違いは?いずれまた)、そこに本来ならば secret な部分の hair がちゃんと描かれていて、public hair* になっていました。それまでの中学、高校、大学、大学院で、いろいろ英語の本を読まされ・読んできましたが、その hair に出会ったのは、初めてでした。なるほど、普通は secret だけれど、それを開陳したら、public か、と、妙に関心したものです。私だけでなく、周りの英語関係者の間で、あそこの hair って、public hair と言うんだね、とj話題になったものです。誰も、それが間違っていることに気づかなかった、というのは、奇跡に近いです。そのような奇跡が起こるくらい、それまでの(それからも?)英語関係の世界は、心を打つ物語や、文学の香り高い読み物が、教科書のテキストを独占し、その毛が出てくるような、例えば、Lady Chatterley's Lover のような作品は、訳者伊藤整と出版社社長がわいせつ物頒布罪で裁判になったりして、英語教科書には取り上げられませんでした。(実際にその毛を表す単語が作品中に出てくるかどうかは、調べてません)。
しかも、受験英語界の名物教授の著作ですから、誰も疑わなかったのでした。
そこには、「鼻毛」もありました。それは、vibrissa と書いてあったと思います。私が「鼻毛」の英語をおぼえたのは、この辞書ですから、間違いないと思いますが、この辞書、今は out of print ですので、確かめようがありません。
そこで、長いこと「鼻毛」は、vibrissa と覚えていたわけですが、なんとなくおかしな言い方だと気になっていました。そしたら、何のことはない nose hair でいいわけです。改めて vibrissa を Wiki で調べると、
Vibrissae hair grow around the nostrils, above the lips, and on other parts of the face of most mammals
画像画像

だから、そんなものが、人間の nose に生えていたらえらいことです。

英語圏だけでなく、英語が通じる他国の友人と仲良くなると、打ち解けた話や酒の席で、「鼻くそ」や pubic hair の話も飛び出します。そして、感心するのは、英語国民はもちろん、non native speakers でも、今日のような 「俗な」話のできる「俗な」単語、つまり、学校英語では教えられない英語の言い方を知っているということです。もちろん学校で習ったのではないですね。
グローバル人材になるには、「鼻くそ」の話ができないと、だめですよ、というのが、どうやら、今日の締めですね。

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