やっても効果のない・薄い英語学習法特集--その1。

 5回にわたって英語をできなくする教え方とその理由を紹介してきました。
今度は、専門家の薦める、自分でする英語学習法をいくつか取り上げて、その効果の程を、あまり指摘されていない観点から説明してみます。いくつかまとめて簡単に説明します。
 
 1.映画やテレビドラマを字幕なし、あるいは、英語の caption 付きで見
まだテレビのなかった頃、英語の達人になった人の中に、映画館で一日中同じ映画を何度も見て英語を習得した、という人がいます。レーザーディスクや DVD が普及すると、そういうもので英語の映画やドラマを見て英語の勉強をするというのも奨励されました。英語教育関係の学会に行くと、いろいろな会社がそういう「英語映像教材」を販売しています。
 ことばの習得には、英語を聞くというのは必要条件です。しかし、その聞くことばは、自分に向けて話されたことばでないと、ことばの学習には役立ちません。
 そして、もっと大事なことは、単に話しかけられただけでなく、それに対して答えたり、言われたことを行なったりする、という聞き方しかだめです。Stand up と言われたらそれを聞いて、ちゃんと立ち上がらないと「聞いた」このにはなりません。「聞き流して」いたら、こいつことば(この場合は英語)がわからないか、と思われます。 
 「何々せよ」というのでなく、「何々するな」と言われたのに、「するな」と言われたことをやめないと、「こいつ、耳が聞こえないのか」と思われます。例えば、何かを食べようとして、それが毒物だったりして
 Don't eat that.
と言われたのに、食べるのをやめないと、死に到るかもしれません。

 映画やテレビドラマを試聴するのは、見知らぬ他人同士がしゃべっているのを、傍で聞いているだけです。自分に話しかけてくれてるわけではありません。
 登場人物が、ガンで決闘しようとして、一方が
I'll shoot you.
と叫んでガンを抜いても、見ている方は逃げるわけでもありません。要するに他人事です。

 ことばを聞く、そして、ことばを習得するには、自分事を聞かなければ効果はないのです。
試してガッテンしてみたらどうですか。
 
 2.中学校の英語教科書を三年分暗記する
というようなことを薦める英語教育専門家が結構大勢います。そして、実際に実践する人もいるようです。
 私は、実際に中学校英語教科書の著者を6年間していたことがありますが、あれを三年分改めて繰り返し勉強したところで、英語ができるようになるとは思えません。
 とにかく指導要領上に「束縛」が多すぎます。また、売るために現場の意見を尊重し過ぎます。そのために編集部より営業部の影響力が強くなります。
 こんなことがありました。中学1年レベルでは、一ページの文の数は、7つとか8つとかに「制限」されます。学習指導要領で制限しているのではないです。
 営業部長の話でした。中学の先生は忙しい。職員室から教室へ行く間に始めて当日学習するページを開く場合が往々にしてある。その時、文の数が多いと読み切れない。一ページの文の数が多い教科書は採用されないおそれがあるから、文の数はなるべく少なくしてくれ。
 こんなことある、と思いますか。私の話は昔のことですから、今でもあるかどうか知りません。
 教科書の著者というのは、数人でああでもこうでもない、とやり合います。結果は、私のような独創的は意見はかき消されます。
 こういうこともありました。「教科書の著者」というなら、教科書の本文は「著者」が日本人中学生にあわせた書き下ろすのが、スジでしょう。
 実際は、英米の本を中学生向きに書き直したものがほとんどです。日本の中学の日本の中学生の次地上を主題にしたテキストはまったくないですよ。Am I right? 最近の事情には疎いので、この辺りの事情詳しい人教えてください。

 先に映像教材の場合と同じですが、言ってみれば日本の中学英語教科書の中身は他人事で満ちています。
 そして、ここは学習指導料の定めるところ、語彙数が極端に制限されています。
 というと、文部科学省が制限しているかのように思う人が多いです。あれは、中学校長会やら、高等学校校長会から、生徒が単語を覚えないので、教師や生徒の負担を減らすために必須単語の数を減らしてくれ、という要望が後をたたないからでそうです。と、旧文部省の高級官僚の方から聞いたことがあります。
 結果として、wide はあっても narrow はない。deep はあっても shallow はない、というようなことが起こっています。ないから、と言って、教えていけないとは、学習指導料料には書いてないはずです。
 しかし、学習指導要領に挙げられていな単語は、高校入試には出してはいけないことになっています。高校入試にでないことは、学習しても無駄と思う教師や生徒がほとんどなので、結果として、中学三年間の英語教科書で学ぶ単語の数は、とうてい日常の会話に足りるものではありません。
 そんなもので英語の勉強をしても効果はない、とはいえませんが「薄い」というのが、私の考えです。Am I wrong?
 今日は総選挙。続きは明日にでも。
 

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