やっても効果のない・薄い英語学習法特集--その2。テレビ英会話

 NHK教育テレビには、英会話や英語学習の番組が盛沢山にあります。
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 ああいうもので英語学習して果たして効果あるのか、あったのか、英語教育関係の学会で検証した研究はあるでしょうか。あったら、ぜひ教えて下さい。
 そしてなによりも、視聴料を徴収して番組を作っているNHK自身が、ああいう番組で英語を学習すればちゃんと効果がある、あった、ということを、番組視聴者の追跡調査などによって実証すべきです。

 今日は、ちょっtどころがだいぶ古い私の経験に基づいた話です。今でも事情は変わっていないと思いますが。
 昭和54年から61年までNHK 「英語会話StepII」の人気講師だった O さんとは、私が 昭和46年 (1971年)に UCSD に旧文部省在外研究員として滞在していた時に Department of Linguistics で一緒だった縁でその後も親しくしていました。
 その彼が帰国後山梨大学教育学部に英語教育担当として赴任し、NHKの番組を担当することになった時、私に一緒にやってくれないか、と声をかけてくれました。
 私はテレビに出て人前に顔を晒すのが生理的に嫌いなので、出演せす裏方でカリキュラム開発のようなことならお手伝いしてもいいと返事しました。
 そして、番組開始準備期間中のある日、NHKで担当ディレクターの K さんを交えて打ち合わせ的なことをしました。
 当時私は文部省の特定研究から研究助成金を得て、英語学習カリキュラムの開発研究を進めていて、特にヴィデオ学習材の開発に力を注いでいました。
 それまで、Picture card や Chart など紙を使って提示していた事物や状況をビデオ画面で効率よく提示する方法です。その場合学習者は audience として画面を見ているのでなく、その画面の状況に応じて発話知なければなりません。つまり、performer になるわけです。
 素人作るそういう学習材より、NHKのプロが作ればずっと洗練されたビデオ学習材ができるだろうと思い、そういうものを作って英会話のもとになる基礎的な単語や文型を教えたらどうか、と提案しました。
 そのようなビデオ学習プログラムは、学習者を performer にするために、つまり、学習者が喋りまくれるようにするために、画像提示中は無音になります。この理屈わかりますか?
 O さんは賛成しましたが (と思いますが)、担当ディレクターの K さんが即座にそれはダメです、と言いました。
 なぜなら、NHKの放送で10秒 (だったと思いますがもっと短い時間?だったかもしれません)以上無無音状態が続くと、すぐしかるべき部署の電話が鳴り響くそうです。故障ではないか、と。
 だから、NHKの番組は絶えず音を出していなければならない、ということでした。

そこで、私は言いました。「その場で言ったかどうかは忘れましたが)NHKは、最新のビデオ技術とテレビ放送技術を持っている。いいですか、ビデオ技術と放送技術は別物です。
 持っているが、テレビ英会話に限らず、他の語学番組でも、やっていることは、ギリシャ時代からの教え方で学習させているのと、最新のテレビ収録技術で録画して放送しているだけではないか。
 英会話・英語番組に中では、その教え方に、ビデオ技術は何にも使われてないではないか。私が作っているようなビデオ学習材の足元に及ぶようなものは何もないではないか (そこまでは言わなかったと思いますが。言いたかったけど。だから今言っています。)
 そうしたら、ディレクターの K さん愕然として、「けだし名言だ。」とうなりました。(実際うなたかどうかは、おぼえていませんが。)
 私に言わせれば、その後何十年と経った今でも事情は変わってませんね。Am I right?

 こんな話もあります。NHKにはディレクターを名乗る人が100人以上います。その人達の野望?は、大河ドラマのディレクターになることです。大河ドラマが無理なら、しかるべきドラマ番組のディレクターになることです。ディレクターは、日本語でいうと「演出家」というのがもっともぴったり来ます。演出というとやっぱり舞台芸術なのドラマティックなものが本領発揮の感じがします。
 そういう人が教育テレビの語学番組のディレクターになると、どうなるか、というと。

 皆さんご存知のように英語に限らず語学番組には必ずと行っていいほど、スキットと呼ばれる数分の寸劇があります。そこで交わされる会話が、英会話なり英語学習の学習内容になるわけです。
 出演者は、その語学番組の外国語の Native speaker です。演劇は素人です。
 大河ドラマのディレクターを目指す人達は、そういう寸劇を演出して鬱憤をはらしているのです。と言ったらうがちすぎかな。
 そんな寸劇を、また聞きしていても、先に指摘したように他人事ですから、英語が身につくはずはないです。
 よくあるパターンは、その会話の中の一部の表現を取り上げて、講師と並んで座っている Native speaker が、その会話文を読み上げて後から言わせるやり方です。日本人講師はちょっと解説を加えて、この言い方を覚えましょう、というだけです。
 そんなもの覚えてもあくる日になればわすれてしまいます。
 それに、会話というのは、数分の立場なしでなく、喫茶店でも入って、じっくり腰をおろして延々2時間でも三時間でもしゃべるのが会話です。
 2時間以上しゃべろうとすると、どれくらいの数の文がいると思いますか。それだけの数の文を覚えていて喋る人などこの世にいますか。
 一人芝居というのがあります。あれは2時間分のセリフをおぼえるのが限界だそうです。
 会話というのは、毎回違ったことを相手に合わせてしゃべりまくることです。
 ギリシャ時代の教え方のテレビ英会話を視聴していてそんなことができるようになると思いますか。
 
 ということでした。今日はこれで。
 テレビの語学番組で、何時間でも英語で会話ができるようになった人、いたら是非コメントください。

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この記事へのコメント

s
2014年12月15日 21:53
某大学英語学科の、基本的に帰国子女しかいないクラスに日本から出たことがない同級生がいましたが、NHKだけで勉強したと言ってましたよ。NHKのどの教材かまでは聞いてませんが。ネイティブの先生との会話はできてたし、読解力はなんちゃって帰国子女よりよっぽどできてたと思います。稀な例外かもしれないですけどね。
SF
2014年12月15日 22:17
やっぱりそういう人はいましたか。例外でなければいいですが。
こういうことは、統計をとってみる必要がありますね。
で、問題はNHKの語学番組よりももっと効率的効果的学習法があれが、どちらをとるかです。
SF
2014年12月15日 22:20
もう一つ。その話を聞いた人の中で、それじゃ自分もNHKで英語の勉強をしよう、とした人はどれくらいいましたか。How about you?

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