絶対やめるべき悪習。”Hand up"。「挙手」で答えさせること。その訳は?

先日は、私が twitter で follow している Edublogger のひとり、Will Richardson を紹介しました。
このブログでも再三紹介している、もう一人の Edublogger に Donald Clark がいます。
 その最近の blog に、次のものがあります。
10 reasons why ‘Hands up…’ teaching kills learning….
 テレビのドラマに出てくる教室の場面で、先生が質問をして答えさせるのに、生徒に挙手をさせて、され誰にしようかなと見回してから、
 「はい、誰々さん」
と指名して答えさせる場面がよく出てきます。
 ああいうこと、今の学校でもしていますか。
 
 ちょっと脱線します。私の経験です。
 昔の小学校では、学年の終わりに、クラスの優等生を男女2人づつ、終業式で表彰する制度がありました。
私は、小学校1年から4年まで、毎年表彰されていました。ところが、5年生の時、担任が代わって、その年には表彰されませんでした。テストの成績は優秀だったにもかかわらず。そして明らかに?私より成績の良くない子が表彰されました。
 そこで、教育ママだった私の母が頭に来て、担任の先生に抗議に行きました。モンスターママは、昔からいました。
 それは、昭和22年のことで、民主主義教育が根付き始めたころでした。
 担任の先生は、私の母に言いました。
 これからの教育では、テストの成績が良いだけではだめで、教室で積極的に手を挙げたり発言すること重要である。藤掛くんはテストの成績はよいが、教室で挙手をしたり、発言することが少ないので、表彰しなかった、
 という話でした。
 私がなぜ手を挙げなかったかというと、わかりきった答えに、当てられるかどうかわからないのに、ハイハイ、と何かをねだるように手を挙げるのが馬鹿らしかったからです。
 とはいえ、母を失望させてはいけないので、6年生の時には、手をあげて、その年の終業式には優等生として表彰されました。
 閑話休題。
 
 ですが、自分が「教壇」に立ってからは、生徒・学生に指名するときに「挙手」を求めることはしませんでした。
 
 この "Hand up" は、世界中の教室で行なわれているようです。小中高だけでなく、大学レヴェルでも行なわれています。「白熱教室」でもそういう場面がありました。
画像

 
 私は、小学生の頃から、このバカバカしさに嫌悪感を抱いていましたが、この「非教育的」効果を正面から取り上げた議論を目にすることはありませんでした。
 それが、やっと、今年になって、Ronald Clark さんが blog で取り上げたのに出会ったのです。Donald Clark さんの Plan B という blog は、もう4年位まえから読んでいますが、今までに取り上げなかったのは、あまりにも一般化、常識化した習慣だったからでしょうか。

 何は、ともあれ、"Hands up" が、いかに馬鹿馬鹿しいことであるか、このブログを読んで知ってください。

 で、なぜ、今日、このことを取り上げたか、です。
 昨日、私のクラスで、My Profile についての Questions のプリントを配って。その Answers を書くことによって、各学生の My Profile version を完成し、それを blog にする、という menu を紹介しました。

 このプリントを配った時に、何人かの学生が、
「これって、自分のことを答えるのですか?」
 と訊いて来たのです。
 「<日本語であんたの名前は?>と訊かれて、<誰の名前を答えるの?>」

 その時に、気がついていたのですが、学生たちは、小学校や中学校で英語を習い始めてから、自分のことについて英語で答えたことが滅多にないのです。全くなかったかもしれません。
 英語の質問に答える場合は、次の文を読んで質問に答えなさい、という場合はほとんどです。入学試験もそういう出題ばかりです。
 だから、My Profile についての質問のプリントをもらった時、真っ先に彼女らの頭に来たのは、先に読んだ Yumi's/Koji's Profiles に関する質問か、と思ったわけです。
 
 で、このことと ”Hands up" とどういう関係があるか、というと、
直接関係があるわけではないですが、
 英語のクラスで、自分のことについて質問されたことがあったとしても、それにすぐに答えることはしてなかったはずです。まず、"hand up" して、当てられた子だけが答えを言っていたでしょう。当てられなかった子は、答えようがなかったのです。
 例えば、昨日紹介したような Questions のひとつ、
 What is your vision? (こんなことを訊かれたことはなかったでしょうが)
に対する answer は、生徒によって違います。めいめいが一斉に答えたら、先生は聞き取れません。
だから、"hand up" して、当てられた子だけが答える。
 "hand up" の慣習は、生徒に answer する機会を奪っているだけでなく、
 こういうことをしていると、Donald Clark さんが、このブログの conclusion で指摘しているように、
Research from ‘The Practice of Questioning’ by James Dillon, showed that in both primary and secondary schools, children were rarely asked to come up with their own questions. One study, astonishingly, found that pupils asked only 2 questions to the teacher’s 84. Over a year, pupils were asking questions, on average, just one a month. It’s an easy ‘script’ for teachers to fall back on. But it’s illusory participation that inhibits rather than enhances learning. Teachers need to be giving a helping hand not asking for hand signals.
 生徒が質問する機会も奪っているわけです。

 今回紹介している My Profile の学習メニューでは、
Answers を texting した後、今度は、ペアーで、一方が質問文を読み上げ (自分で質問文を作るのはまだ難しいですからね)もう一方が、すでに texting したことのある answer をする、という、
 当たり前のことですが、
 訊かれたらすぐ答える、という communication activity を行うわけです。
 これを、ひとつのトピックについて、100 も行うわけです。未だ、やってませんが、どうなるか、ドキュメントを楽しみにしていてください。

 ちょっと余分の話。(以前にも紹介しています。)
 Information Activity の最初は、いくつかの sports について、質問に答えることから始まります。その最初は、
 Do you play tennis?
 です。
 これをある時、ある中学の英語の先生に紹介して、テニスの画像に基づいて、この質問が発せられた時、
その先生は、見事に?
 Do you play tennis?
 と repeat しました。
 そこで私が、
 「あなたテニスします」と日本語で訊いたら、
 「いいえしません」と答えが返って来ました。
 「いま私が日本語で訊いたら、ちゃんと答えたのに、最初英語で訊かれた時は、なぜすぐと答えなくて質問を繰り返したんですか」
 と言ったら、最初きょとんとしてましたが、やっと気が付きました。
英語の先生は、repeat after me. が大好きです。 
 Do you play tennis? と自分で言ったら、すぐ答えさせるのでなく、それを repeat させ、その後で、Answer などと言って答えさせるのでしょうが、その際、多分 Yes とか、No とか言って、生徒が テニスをする、しないにかかわらず、
 Yes, I do とか、No, I don't. と答えさせる、というようなことを、まさか、と思うけど、やっている人いませんか。

 手を挙げさせたり、質問を repeat させたり、とにかく、質問にすぐ答える、ということを、英語の授業でやってないケースが多くないですか。Am I wrong?

 そういえば、昨日のコメントに、大量の texting に目を通すのは大変だ、という「的外れ」のものがありました。
 試験の採点のようなことを想像している、と大変ですが、
 私のクラスでの texting は、基本的に間違えようのない texting です。spelling の間違いは、careless なものがたまにありますが、人間のやることの範囲ですからいちいち目くじら立てることもないです。
 要するに、目など通さないのです。楽なもんです。
 あら探しを、目くじらたててする習慣がついていると、大変だ、と思うのかな。
 
それよりも大事なことは、こうやって送ってくる texting mail に、よくやったね、とか、明日もしっかり、などと、ほんの短いコメントを返すだけで、"face to face" のやり取りができることです。
 こちら楽しんでやってますので、ご心配なく。100人でも200人でも、どうということないですよ。

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