Texting と typing は、似て非なるもの。その違いは?

 このブログで、盛んに使っている texting という言葉は、先にも紹介したように、今世紀になって携帯電話が普及して若者が、「携帯メール」をし始めた時に、そのメールと仕方を describe する用語として普及したものです。
 その頃、日本語では「携帯メール」を「書く」時に、「メールを打つ」という言い方が一般的になりました。
 「文字を打つ」行為としては、それまでは、Typewriter、そしてそれの進化した PC の keyboard で、type していたものでした。
 Typewriter が普及し始めた時、それで「文字を打つ」のは、どっちらかというと Typist という「専門家」の仕事でした。 
 Typist になるには、そのための「専門学校」へ通うのが普通でした。アメリカの場合、特にそうですが、typing を習うのは、typist になるのが目的ではなく、typing ができることが必須の条件である secretary になるためでした。社長秘書になるには、typing ができて、社長の letter や schedule や、会議の文書を typing 出来なければならなかったからです。
 Tennessee WilliamsThe Glass Menagerieの主人公 Laura は、secretary になるための school にかよって type writing を習っていました。
 Type writing を習うには、教則本があって、そこに練習題として出されている文字列を見ながら、key を打つという訓練が課せられます。(現在では、PC 画面上の練習題を見ながらすることもできます。)
 その際、文字列だけを見て、keyboard は、見ないように訓練されます。これを、和製英語で「ブラインドタッチ」と言ってましたが、差別語になるからという理由で、「タッチタイピング」という言い方になりました。
 高校進学率が、50% くらいの頃、高校へ進学しないで、タイピング学校へ通い、会社の事務に就職する女子が結構いました。もっとも日本語タイピングの方がおおかったですが。
 中卒でタイピング学校へ通う女子生徒は、英語の出来はよくなくても、英語タイピングの場合、英語など出来なくてもよかったのです。なまじ、英語ができると間違えるのです。
 要するに英文タイピングで訓練するのは、type するべき文字列に条件反射的に反応して指が keyboard 上を動き回ることなのです。だから、text が英語でもフランス語でもドイツ語でも type できます。

 要するに typewriting は、文字列を見ながら、それに条件反射的に指が keyboard 上を動いて typing できることです。

 一方、携帯メールで始まった texting は、keyboard でなく、key pad 上で typing というより tapping するものです。
 それまでの type writing との決定的な違いは、文字列、あるいは text を見ながら「打つ」のではないのです。
 携帯電話の役目は、電話をすることです。離れた相手と「話し」をすることです。それを、音声で「話す」のでなく、文字を使って「話す」のです。文字を使って「話す」手段としては、それまでに「手紙」というものがありました。日本語の場合、「話し言葉」と「文字言葉」の違いがあって、「手紙」の場合は「話す」感じではありませんでした。 
 「携帯電話」で文字を使って「話す」場合、電話のつもりですから、ちゃんとした文章を「打つ」のでなく、『話す」ことをそのまま「文字」にする、ということになりました。要するに text にしたのです。だから texting という動詞が出来て、動名詞としても使われるようになったのです。
 そして、それを keyboard でなく、key pad で行なったのです。

 Keyboard 上で type writing が出来るようになるには、教則本に則って練習品蹴らばなりませんでした。私もそうやって type writing を自習しました。
 ところが 「携帯メール」を「打つ」ことを始めた若者は、教則本もなしに、どこへも習いに行かずに、学校で教えてもらうわけでなく、むしろ、学校から隠れて、texting が出来るようになっているのです。しかも、並の typist より高速に、間違えずに texting 出来るようになったのです。

 ここで、早とちりをしてはいけません。「携帯メール」で texting 出来るようになったのは、日本語だけです。英語 texting は、出来ない、というより、やったことがないし、やる必要もなかったわけです。
 何しろ、学校の英語では、smartphone による texting などやりませんし、むしろ禁止していますからね。
 
 ということです。Keyboard による typing と keypad による texting の違い、分かりましたか。
 
 次の問題は、日本語で texting できる、中卒程度の大学生が、私のクラスでは、高速英語 texting が出来るようになるか、です。
 その話は次回に。

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