『英語ものしり帖』「首の巻」<喉仏>

喉仏

喉が、首の一部として見えるところに、「喉仏」があります。
画像

「喉仏」は、俗称であって、正式な名称は、「喉頭隆起」です。
なぜ、「仏」と呼ばれるか、というと、その形が、座禅をしている仏様の姿に見えるから、という説があります。
が、これは間違いであって、Wiki の説明によると、

形状が座禅をしている仏様の姿に見えるためとする説があるが、皮膚の上から仏の姿を確認する事はできない。
また、火葬後の遺骨では「喉仏の骨が残っている」と言われることがあるが、軟骨である甲状軟骨は火葬の温度には耐えられずに消失する。
座禅をする仏に見える骨は、喉頭隆起のあった位置とは無関係の、椎骨(いわゆる背骨 -脊椎- を形成する骨)のひとつである第二頸椎(軸椎)である。


ということですが、日常会話で、「喉頭隆起」などと言っても通じませんから、「喉仏」で済ませていてもいいでしょう。

この「喉仏」、英語では、
Adam's apple
と、まったく違って言い方になります。

上記、Wiki の日本語版には、次のように説明されています。

1913年版のウェブスターの辞書は、その語句についてこう述べている。
我々の最初の祖先が、禁断の木の実(林檎)を食べて、喉に詰まらせたという事に起因したという概念からそう呼ばれている。


Wiki には、次のようにその形状が説明されています。

The Adam's apple, or laryngeal prominence is a feature of the human neck, and is the lump or protrusion that is formed by the angle of the thyroid cartilage surrounding the larynx.

Adam's apple は、日常的に人々に使われている言い方で、医学的には、larygeal prominence で、これを日本語(漢語)に訳せば、「喉頭隆起」になります。
英語国の人たちも、そういう難しいことばは使わず Adam's apple と言っているのでしょう。

google すると、

"Adam's apple" 553,000
"larygeal prominence" 30,700
勝負になりませんね。

なぜ、Adam's apple と呼ばれるかについては、英語のWiki には、上記日本語の Wiki と同じ説明がされています。というより、日本語 Wiki が、こちらを引用しています。
There are two main theories as to the origin of the term "Adam's apple".
The "Brewer's Dictionary of Phrase and Fable" and the 1913 edition of Webster's Dictionary point at an ancient belief that
a piece of forbidden fruit was embedded in Adam's throat.
However, neither the Bible nor other Judeo-Christian or Islamic writings mention such a story.
In fact, the biblical story does not even specify the type of fruit that Adam ate.


いろいろな絵画でも、「禁断の果実」 Forbidden fruit は、Apple とされていることが多いですが、ここに書いてあるように、聖書の記述では、果実は特定されていません。
では、どういう fruit だったのか、いろいろ臆説があります。Wiki には、「候補」として、次の fruit が挙げられています。
Apple, Grape, Fig, Pomegranate, Wheat, Mushroom

ちなみに、他のキリスト教国では、どう呼ばれているか、というと、
Deutisch: Adamsapfel
Nederlands: Adamsappel
Dansk: Adamsable
Suomi: Aataminomena
Portugues: Pomo de adao
Italiano: Pomo d'Adamo
Francais: Pomme d'Adam

やっぱり、それぞれの国語で「アダムのリンゴ」と呼ばれています。

スペインだけが違っています。Nuez は、木の実という意味です。
Espanol: Nuez de Adan

毎年正月になると、餅を喉につまらせて、病院に運ばれる、特に高齢者が後を絶ちません。時には、死に至ることもあります。
アダムが、喉に fruit を詰まらせたというと、窒息死になりかねないですが、とにかく死ななかったことは確かです。
どうやって、助かったのですかな。聖書には書いてないですね。

「喉頭隆起」 laryngeal prominence、つまるところ、喉の膨れているとこを、fruit がつかえていると観察したキリスト教徒たちは、
餅を食べないので、餅が喉につかえたら致命傷になることに気が付かなかったかも知れませんね。

「食べ物がのどにつまる」は、英語で言えば、
food gets stuck in the throat.
です、
google すると、いろいろな medical sites があります。
それらを通読してみると、これは一時的なものより、むしろ、一種の病状ととらえられ、その病名は、dysphagia です。

一時的に詰まるというより、飲み込むのが難しい状態と捉えられています。
興味ある人は、下記サイトを参照してください。
Difficulty Swallowing (Dysphagia) - Overview

考えてみると、Adam と Eve の話を信ずる国、特に西欧では、食べ物は、やわらかいものが多いようです。野菜はサラダをのぞいて調理する場合は、くたくたになるまで煮るし、
パンは餅と違ってやわらかいし。
だから、餅のように、喉につまるような食べ物がないから、喉に fruit が詰まっているなどと、のんきなことを言えるのでしょう。What do you think?
そういう国の人と、話し合いをしてみたらどうですか。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック