『英語ものしり帖』「肩の巻」<肩は心の窓?>

肩は心の窓?

「目は心の窓」という日本語の格言があります。「目は心の鏡」とも言われます。プラトンが言ったという説があります。
これがどういう意味かは、よく知っているでしょう。
同じような英語の言い方があります。、
What does the phrase "eyes are the windows to the soul" mean?
というサイトがあります。そこには、このようなことが書いてあります。
"The eyes are the windows to the soul" a pretty common metaphor.
It’s kind of a weird expression for saying that the eyes of a person are supposed to give you insight into their inner world
**- their feelings, thoughts**, etc.
So the general idea is that

if you look into a person’s eyes you get an idea of who they are.

その一方で、こういうサイトがあります。
What the Shoulders Say About Us
The most ignored area of our body communicates elegantly.

そこには、こんなことが書いてあります。

Without realizing it,
everyday we use the shoulders to communicate non-verbally what we think.
When someone asks us, “Which way is it to the freeway?” and
we immediately shrug the shoulders, elevating them quickly and emphatically,
this is our way of saying, “I really don’t know.”

As I said in the beginning and I have written about elsewhere,
the shoulders are seen but rarely observed and when we do,
we don’t always pay attention to the messages they are sending.


他にも似たようなサイトがいくつもあります。
What Your Shoulders Might Say about You

"What the Shoulders Say About Us"

肩を、というより、肩の様子を見れば、その人のその人の精神状態がわかる、つまり、目と同じで、「肩は心の窓」ということになるわけです。
が、そういわれても、私たち日本人には、あまりピンと来ないですね。

上に挙げられている例に、
shrug shoulders
があります。
これ、どういう格好をするか、分かりますか。
英和辞典で訳を見ると、
「肩をすくめる」
となっています。
となれば、どういう格好を想像しますか。
"shrug shoulders" と "肩をすくめる"
で google の画像を見てみると、
画像

これらの画像で shrug shoulders をしている人たちは、日本人ではないですね。

実を言うと、これらの画像は、全部 "肩をすくめる" で google したら出てきた画像です。日本人の「肩をすくめる」画像はないのです。
なぜでしょう。

Shrug について、Wiki には、こういうことが書かれています。
A shrug is a gesture performed by lifting both shoulders up,
and
is a representation of an individual either
not knowing an answer to a question, or
not caring about something.

そして、こんなことが付け加えてあります。

It is very common in Western culture -
rather than saying "I don't know",
one may simply perform a shrug.
In the English-speaking world it may be accompanied by a three-syllable grunt or hummed mumble mimicking the intonation of "I dunno".


こういう格好をして、
"I don't know."
と言う、西洋人や、欧米の映画やドラマのシーンを見たことあるでしょう。

Wiki の説明にもあるように、この shrug という動作は、Western culture でよく見られるものです。
日本人で、これを真似てしたら、様になりませんよ。

しかも、shrug shoulders というより、shrug だけで、この動作を表す場合が圧倒的に多いです。

Webster では、shrug を次のように定義しています。
to draw up (shoulders), as in expressing indifference, doubt, disdain, contempt, etc.

そこで、shrug とは、どういう動作をすることか、上の画像でわかったでしょう。
そして、「肩をすくめる」の画像も shrug と同じでした。

ところが、goo国語辞書で「肩をすくめる」の解説をみると、こんなことが書いてあります。
「すくめる」には、「竦」という漢字が当ててあって、

肩を竦めるとは。意味や解説、類語。
1 両肩を上げて身を縮こまらせる。
恥ずかしい思いをしたときなどのようす。
「いたずらを注意されて―・める」
2 どうしようもないという気持ちを表すために、両方の手のひらを上に向け、両肩をあげる。主として欧米人のしぐさ。


この 2 のほうが、shrug の定義と一致します。そして、それは、「欧米人のしぐさ」と断ってあります。

shrug の definition では、draw up shoulders とか lift up both shoulders
というように、「肩を上げる」の意味が強調されています。

しかし、日本語の定義では、両肩を上げるにしても、その結果の「身を縮こまらせる」方が強調されています。
確かに、両肩(先に指摘した狭義の「肩」)を上げると、肩と首との間が狭まった感じで、それが「すくむ」という意味合いになるのでしょう。

普通「すくみ」、というと、「身をすくめる」「怖くて身がすくんだ」「首をすくめる」のように、「縮める」という感じが強くなります。
それは、英語の shrug が、lift shoulders/draw up shoulders というように、結果として neck と shoulders の間が狭くなる感じがするとしても、むしろ「あがる」方を強調しているのと、正反対です。

実は、こういうこともあります。
「肩を竦める」に、似た言い方に「肩をすぼめる」があります。上記と同じ goo国語辞書で「肩をすぼめる」の解説をみると、こんなことが書いてあります。「窄」という漢字があてはめてあります。
肩を窄めるとは。意味や解説、類語。肩を落とすように縮める。寒さや肩身の狭さなどのために、元気なくしょんぼりとしたようす。「北風の中を―・めて歩く」

そして、"肩をすぼめる 英語" で google したら、
画像

同時に、「肩をすくめる」も出てきて、どちらも、
shrug one's shoulders
となっています。
つまり、日本語では、「肩をすくめる」も「肩をすぼめる」もほぼ同じ意味に考えられているのです。

ということは、
日本の小説などで、だれかが
「肩をすくめた」とか「肩をすぼめた」という表現があったら、それは、今紹介した goo辞書にあるような意味で使われているわけです。

英語の小説で、誰かが shrug したとあって、それを「肩をすくめた」と訳されていたら、goo辞書にあるような意味で、
「身を縮こまらせて、恥ずかしい思いをしている」
という様子を想像したら、まったく思い違いをしていることになるのです。
その場合は、先の google の画像にあるように、多くの場合は両手を広げて、lift up shoulders で、ああいう格好をしているのです。

要するに、shrug がどういうことをするのか知っていれば、訳に惑わされることはないのです。
というより、むしろ、日頃から、訳書など読まなくて、ちゃんと英語で読んでいればいいのです。

Now the question.
If a returnee students shrug when she or he says "I don't know.", do you think the student is cool or uncool?

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