『英語ものしり帖』「背中の巻」<馬乗り、どこに乗る?>

動物の背中も back?

人間の背中は、身体の後ろについているので、英語では back でした。
動物、とくに四足動物の「背中」は、後ろについているのでなく、言ってみれば上についています。
英語で言えば top です。

Wiki 「背中」では、動物の背中を、次のように定義しています。
動物の体の地面に面している側(腹)の反対側を「背」と言うが、その面の中央あたり。

それなのに、英語では、四足動物の背中のことも、人間並みに?back と言います。
上を向いているのに、back とは、それを知ったら、犬や猫は、どういうでしょうね。

馬に乗るには、背中をまたぎます。だから、英語では、
ride horseback

Now the questions.
Have you ever ridden horseback?
Is there a horseback riding ring in your neighborhood?


お馬ごっこ

『NEWSポストセブン』 週刊ポスト 2015年5月22日号に
5歳の安倍晋三氏 デモ隊まね「アンポハンターイ」繰り返す」
という記事が載っていました。この話は、以前から知られていたことで、"安倍総理 安保反対 岸総理" で google したら見つかったものです。
こんなことが書いてあります。
1960年。東京・渋谷の南平台にあった岸の邸宅には、連日、日米安保条約改定に反対するデモ隊が押し寄せた。いわゆる60年安保闘争だ。
その岸邸の中では、まだ5歳と幼かった安倍晋三と兄・寛信(当時7歳)がデモ隊の口まねをして、「アンポハンターイ! アンポハンターイ!」と繰り返すのを岸がニコニコしながら見ていた──安倍が政治の「原体験」としてよく語るエピソードである。


この記事には書いてないですが、私が以前読んだ話では、この時安倍さんは、おじいさんの岸さんに「お馬ごっこ」をしてもらいながら、「アンポハンターイ!」とやっていたということです。
この「お馬ごっこ」を英語でどういうか、というと、こんな風に言えばいいでしょう。

Five year-old Shinzo Abe was playing horseback ride on his grandfather's back.

horsey ride というくだけた言い方もあります。Urban dictionary の definition は、
a ride. given by one person, to another person. on their back such as you were riding a horse.

これを使えば、
Then Prime minister Kishi gave a horsey ride to his grandson Shinzo on his hands and knees.

この horsey ride 世界中で行われているようです。父親や祖父だけでなく、母親も、また子供同士でも、horse になりますね。みんな楽しそうですね。
画像
画像


「背中におんぶ」と「肩車」

「お馬ごっこ」は、腹這いになって背中に乗せるのですが、立った姿勢で、背中におぶったり、肩車をしたりすることもあります。
この「背中におぶる」というのを、英語では、
piggy-back ride
というのです。google すると、 531,000 も hit します。
画像検索すると、いろいろな piggy-back が出てきます。親が子供を背負うだけでなく、大人同士の場合もあります。
piggy-back ride をする、という場合は、下の画像群の二列目の段の quotes の文 のような使い方をします。
画像


Now the questions.
When you were a baby, did your mother give you a piggy-back ride?
When you were a little child, did you father give you a piggy-back ride?


肩車の場合にも、piggy-back ride を使うことがあるそうですが、ネット上では意見が分かれています。

こんなサイトがあります。
Best Grammar Checker
Ride on Dad's shoulders

そこでは、いろいろな人が意見を戦わせています。
Shoulder ride が、どうやらもっとも優勢です。
google すると、1,500,000 hits します。
こんな画像がいっぱいあります。これも子供とは限らないですね。
画像


ところで、piggy-back というような、pig (豚)を思わせるような言い方がなぜ出てきたかです。
こんなサイトがあります。読んでみてください。Believe it or not. It's up to you.
WHY DO WE CALL IT PIGGYBACK WHEN WE CARRY SOMEONE ON OUR BACK?>

「馬跳び」と「馬乗り」

「お馬ごっこ」と言えば、子供の遊びに、「馬跳び」と「馬乗り」があります。
ピーテル・ブリューゲル (Pieter Bruegel the Elder) に 『子供の遊戯』 *Children's Games* という絵があります。その絵を図像学的に究明しようとした、森洋子の研究書が、私の蔵書にあります。
その「子供の遊戯」の中に、「馬跳び」と「馬乗り」があります。
下の画像を見てください。
画像

上の列の左から、ブリューゲル、 『子供の遊戯』、森洋子の著書です。
下の列の左が、『子供の遊戯』に描かれている「馬跳び」、右が「馬乗り」の場面です。

ブリューゲル『子供の遊戯』について詳しくは Wiki を参照してください。

「馬跳び」は、英語では、leapfrog (訳せば「蛙跳び」)です。Leapfrog の Wiki の説明です。
Leapfrog is a children's game in which players vault over each other's stooped backs.

Stooped back (背をかがめた状態)が、言ってみれば「馬」に当たるので、日本語では「馬跳び」と言いますが、英語では、それを跳び超す様子に目をつけて「蛙跳び」と名付けたのです。
森洋子氏によれば、leap frog という呼び名は Shakespeare の *Henry V* (Act 5 scene 2) に使われているそうです。
ヨーロッパでは、「兎跳び」という呼び名の方が普通で、現代のフランス語では、saute-mouton (羊跳び)と呼ばれているそうです。ドイツでは、スペインでは、ともっと詳しい説明がありますが、「英語ものしり」としては、そこまでは言いでしょう。

「馬乗り」の方は、Wiki によると、
Buck buck (also known as Johnny-on-a-Pony, or Johnny-on-the-Pony) is a children's game with several variants.
カッコ内の名前の方が分かりやすいですね。
Buck buck の由来は、もともとの名前が、Bok, Bok sta vast (牡山羊、牡山羊よ、ふらつくな)というのが、Buck buck になったのです。

いろいろな variations がありますが、ブリューゲルの絵にある version は、
Another version of the game is played with "one group of players [climbing] on the backs of a second group in order to build as large a pile as possible or to cause the supporting players to collapse.


Children's games の Wiki では、次のように説明されています。
A group of children had to create a "pony" and another had to leap on their backs until the weight made it crumble.

ところ変われど、品変わらず、されど「名は変わる」ですね。

Now the questions.
Did you play Johnny-on-the Pony in your childhood? In that case only with the boys or also with the girls?
Did you play leapfrog at school when you were children?


以上の「馬乗り」の例は、人間が馬になる場合も含めて、「背中」の乗る例でした。

人間が人間に馬乗りになる場合があります。喧嘩したり、格闘技などでよくあります。
画像


この場合、「乗る」のは、「背中」back ではなくて、「腹部」ですね。
そして英語では、sit astride someone (on his/her stomach) となります。
上の画像の下の列の右側の場合でしたら、
The female wrestler is sitting astride the male wrestler.
となります。

上向きに寝転んでいると、腹は見えますが、背中は見えません。
逆に、うつ伏せに寝転んでいると、背中は見えますが、腹は見えません。
犬や猫は、普通は背中を上にして腹ばいになっています。腹を見せてひっくり返って寝転んでいる時は、
無警戒で、安心しきっている時です。
画像


これらの状態を英語で言う時に、目に見えない側を使いますね。
左上から
The woman is lying on her back.
The woman is lying on her stomach,
The dog is lying on its back.
The cat is lying on its back.

Now the questions.
Do you often take a nap lying on your back at the sunny window side?
Do you often read books lying on your stomach?
Does your cat or dog sleep on its back when it feels safe and comfortable around you?

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