『英語ものしり帖』「背中の巻」<赤ちゃん運搬法>

赤ちゃん抱っこの仕方

一昔前までは、日本では、赤ちゃんを外へ連れ出すときは、母親は背中に「おんぶ」してました。短時間の場合は、身体の前で抱きかかえます。「だっこ」です。これは、今でも変わってないようです。
「おんぶに抱っこ」は、日本だけでなく世界的に行われている赤ちゃん「運搬法」です。
長時間用「おんぶ」は、運搬の場合だけでなく、特に女性が、手を必要とする長時間の仕事をする場合、赤ちゃんを「おんぶ」しました。
日本では、「抱っこ」は短時間、「おんぶ」は長時間と、使い分けられていました。
「おんぶ」は、今トピックにしている「背中」back を使います。「だっこ」は、この後のトピックになる「腕」arms を使います。

最近の若い母親の間では、長時間の赤ちゃん運搬に、「おんぶ」を使うのとは、別の方法が流行っています。
下の画像をみてください。モデルは、日本の母親ではないですが、日本の母親も同じことをしているのを見かけることが多くなりました。
画像

この画像では、4種類の赤ちゃん運搬法が見られます。右の三つは、身体の前で抱く方法で、最初の二つは「対面抱き」「前向き抱き」とそれぞれ名付けられています。右から三番目は、腰のところで抱くので「腰抱き」となっています。最後が、現代的な用具による伝統的な「おんぶ」です。
従来は前で抱くには、腕を使わなければなりませんでした。腕は疲れます。だから、前抱きははやらなくて、もっぱら「おんぶ」になっていたのが、この画像にあるような「道具」ができたので、「前抱き」や「腰だき」が流行り出したのでしょう。

そこで、「英語ものしり」としては、これらの「抱っこ」と「おんぶ」を英語でどういうか、知りたくなります。そこで、いろいろ google したら、こんな画像が見つかりました。
画像

日本流では、4種類だったのが、この英語式画像では、6種類になっています。しかも、モデルは日本人です。
画像の文字が見にくいので、書き出します。上段の左から
Cradle Hold, Lying Down, Snuggle
この三つは、先の「対面抱き」の variations ですね。
下の段の左から、
Hip Carry, Kangaroo, Piggy Back
先の「前向き抱き」が、Kangaroo となっています。
そして、「おんぶ」は、なつかしい Piggy Back です。

少し英語を解説します。
Cradle は、「ゆりかご」のことですから、この「抱き方」は、ゆりかごをゆするように赤ちゃんをあやす抱き方ですね。
Lying Down は、下に置くということですから、じっと支えている抱き方と解釈できます。
Snuggle は、「寄り添う」という意味ですから、画像のように母と子が体を密着させて寄り添う抱き方です。

Hip Carry は、文字通り、片方の hip のところで支える抱き方です。
前向き抱き」を Kangaroo としているのは、面白い naming ですね。Kangaroo 式だき方は、このような道具があって初めて可能になったのです。
Piggy Back は、母親が赤ちゃんを「おんぶ」する場合にも使われるのですね。

この画像で使われている「道具」は、sling と呼ばれるものです。
Sling と似ていて、時には sling の一種とみなされるものに、wrap があります。
下の画像は、wrap によるものです。一番左の画像に赤のペケがついています。なぜか、後程解説します。
画像


最初に紹介した4つの抱き方に使われているものは、sling と wrap 以外の、baby carrier と総称されるもので、maker や brand によって、それぞれの名前が付けられています。
こんなサイトがあります。
Your Guide to Buying a Baby Carrier vs. a Sling

いろいろな baby carrier と、その代表である sling, wrap の特徴、使い方が懇切丁寧に説明してあります。
次のようなサイトもあります。
Slings, wraps & other baby carriers ? Why, How & Where?

今まで、「赤ちゃん運搬法」という、耳慣れない、ごつい言い方を仕方なく使ってきましたが、実は、上のようなサイトを読むと、
Baby wearing という言い方が、まさに「赤ちゃん運搬」なのです。
Wiki のサイトもあります。次のように説明されています。
Babywearing is the practice of wearing or carrying a baby in a sling or in another form of carrier.
Babywearing has been practiced for centuries around the world.
In the industrialized world, babywearing has gained popularity in recent decades.
Part of the reason for this shift is due to the influence of advocates of attachment parenting.
Babywearing is a form of baby transport which can be enjoyed for as long as mutually desired, often until toddlerhood and beyond.


こんなサイトがあります。
Babywearing: Everything You Need To Know to Wear Your Baby Safely & In Style

ここには、baby wearing のための baby carriers やその使い方など、文字通り、babywearing について everything が紹介されています。

Wiki の記事では、babywearing は、industrialized world では、最近 popular になった、と指摘しています。
その理由の一部は、attachment parenting
だ、と書いてありますが、これについて詳しくは、Attachment parenting という Wiki の記事があります。
次のように説明されています。
Attachment parenting (AP) is a parenting philosophy that proposes methods which aim to promote the attachment of mother and infant not only by maximal maternal empathy and responsiveness but also by continuous bodily closeness and touch.
The term "attachment parenting" has been coined by the American pediatrician William Sears.

平たく言えば、母と赤ちゃんは、絶えずくっついておれ、という philosophy です。

この記事に、
Babywearing has been practiced for centuries around the world.
とあるように、昔からあったのですが、babywearing という英語は何時ごろから誰が使い始めたか、「英語ものしり」としては知りたくなります。

そして、見つけたのが、次のサイトです。
The History of Babywearing
そこには、こんなことが書かれています。
In the late 1960s, an American woman invented the Snugli baby carrier after seeing African women carrying their babies on their backs, when she worked as a Peace Corps volunteer in Togo, West Africa.
In the 1970s, the first German woven wrap company, Didymos, was established after its founder was given a Mexican rebozo.
In the early 1980s, the ring sling was invented by a man in Hawaii for his wife.
He sold his idea to Dr William Sears, who invented the term ‘attachment parenting’ and
whose wife, Mary invented the term ‘babywearing’ after using a sling with their son and describing the sling like an item of clothing that she put on in the morning and took off at night.


これを読むと、babywearing は、industrialized されていない world では、広く行われていたことで、それをたまたま見たアメリカ人など industrialized world の女性、時には男性が、これはいいものだと、自分の国に取り入れようとし、pediatrician (小児科医)である Dr. Sears もそれに啓発されて、attachment parenting という考えを思いついたのでした。

Wear の語源は、clothe で、「衣類を身につける」ことです。今では、lipstick, wig, wristwatch, さては、computer まで、また、smile, frown などの表情、何でも「身につける」ものは、wear します。

この記事によれば、attachment parenting を提唱した Dr. Sears の妻、Mary が babywearing という言い方を invent した、となっています。
その理由は、sling を付けたり外したりするのが、衣服を着たり脱いだりするのを同じだから、と説明されています。
私に言わせれば、sling でなく、baby そのものを、身につけたり外したりする、肌身にいつもつけている感じだから、baby
も wear する感じで、そう言った
のではないか、と思いますが。
その方が、baby をいつも肌身離さず身につけておけ、という attachment parenting の趣旨に添います。
だから、husband の Dr. Sears は、一もにもなく、babywearing という言い方に賛成したのでしょう。

注:この記事にある Mexican rebozo というのは、メキシコの伝統できな女性のショールのようなものです。Wiki がありますから、自分で調べてみるといいでしょう。

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