教育工学と学習工学の大違い。教育者の敵?

 「工学」technology は、how の学です。一方、「科学」 science は、why の学です。

How には、with what があります。
「ここに穴を掘れ」と」言ったら、犬は自分の paws で掘ろうとしますが、
人間は、スコップはどこにあるか、と道具を探します。
水道工事で舗装道路に穴を掘れ、と言ったら、パワーシャベルを持ってきます。

教育工学という分野があります。これは、教育のために「教える」側が使う道具を研究する分野です。最近では、電子黒板が人気があります。
パソコンは、Personal Computer のことで、英語ではもっぱら PC と言います。
教育工学でパソコンを使うときは、もっぱら「教える」道具として使っています。だから、その管理は、教える側が握っています。
今では、どの学校にもパソコン教室があり、そこには、パソコンが並んでいますが、そのパソコンの CD あるいは、DVD ドライブは、生徒が勝手に音楽を聴いたり、動画を見たりしてはいけない、ということで、動かないように設定してあります。要するに、学習者の道具ではないのです。

学習工学というのは、学習者が使う道具と、その使い方を研究するものです。
なぜ、「研究する学問分野」と言わないか、というと、これは「学問」ではないからです。
なぜ学問でないか、話し出すときりがないから、ご想像にまかせます。

とにかく、ここで言いたいことは、
「学習工学」というは、学習者が、学習に際して、とういう道具を使うと学習効果・効率が上がるかを研究し、それを実際に使うといういことを研究する、「学問」ではなくて、なんて言ったらいいでしょうか、英語で言えば、discipline です。
そして、これは、interdisciplinary な discipline です。

そういう難しいことはさておいて、
さっさと、具体的な話に行きましょう。

道具というのは、それ専用のものもありますが、賢い人間や動物は、あることをなすのに、専用の道具がない場合に、他の目的のために作られた道具を使って、効果的・効率的に事をなします。

動物の中でも、人間に近いチンバンジーは、「アリ釣り」と言って、木の枝を道具として使ってアリの巣中からアリを取り出して食べます。
画像

https://bit.ly/2KxSyMw

なぜ、こんな話を持ち出したか、というと、チンパンジーでさえ、本来はあり釣りの道具でない木の枝を、巣の中のありを食べる道具として使う、言ってみれば、「創造的想像力」を持っている、ということを、まず指摘しておきたいからです。

そこで、本来の話に戻って、途中経過を省いて、いきなり核心に行きます。

今や、高校生の100%近く、後数年たてば、すべての小中学生でも、smartphone を持つ時代です。
これを、英語学習の道具として使おう、と、創造的想像力をめぐらすのが、英語学習工学なのです。
Smartphone は、hardware ですが、そこに、各種の本来は英語学習用でない apps がいろいろあります。しかも、その多くが free apps です。「創造的想像力」があれば、英語学習の道具となるものが、あふれているのです。

発音練習に使った、Google 翻訳は、本来発音練習の道具でないですね。
Google document も、紹介したような使い方は想定されていません。

英語学習工学は、今やすべての人が所有する commodity となった smartphone と、その各種の apps を、英語学習のhard&soft の道具として、創造的想像力を駆使して、英語学習を効果的・効率的に行うことを目指すものです。


なのに、学校教育現場では、教育の立場に固執して、せっかく生徒が持っている道具を使おうとせず、むしろ目の敵にしています。そりゃそうでしょう。自分たちが使いこなせない道具を生徒が、自分たちより上手に使っていたら、教える立場があぶなくなりますからね。

まあ、これ以上、あれこれ言うのはやめましょう。

と、いうことで、創造的想像力を働かせれば、英語学習に役立つ、道具は、いっぱい転がっているのです。
問題は、そういう創造的想像力の持ち主が、教育する側に少ない、というか、まったくいないかな、ということです。
となると、チンパンジーより劣る、ということになるのかな?


学習者が、強力な学習の道具を手に入れることは、教える側にとっては、商売あがったり、になりかねませんからね。

最後にひとこと。
A1が普及しても、亡くならない職業として、教師があげられていますが、A1 が学習の場で使われるようになれば、教師という仕事も、要らなくなりますよ。

Don Tapescott は、つとに、Groeing up Digital の中で予言してましたね。
Teacher は、要らない。要るのは、学習の supporter である、とね。

このことも、今までのエントリーで何度も指摘していることです。

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