あなたは、英語で Table Talk ができますか?

 英会話学校や英会話教材のの宣伝文句や、その結果こういうことができた、という成果を誇る?事柄に、
外国旅行でスラスラ英語が出てきた、お店の人と話ができた、道案内ができた、などなど、
言ってみれば、5,6分の立ち話ができたことを誇らしげに自慢していることが多いですね。
そもそも、ここにいう「会話」とは、テレビの「英会話」番組も含めて、そういう短い立ち話のことで、それができると喜んでいる人が多いようです。Am I wrong?

そんなことは、どうでもいいですが、
それでは、
今日のタイトル、「あなたは、 英語で Table Talk ができますか?」と訊かれたら、あなたはどう答えますか。
まずは、この問いに答える前に、
「あなたは、英語で Table Talk をしたことがありますか?」
の答えはどうですか?
食事のときに話などいつもしている、特に女性は友達とは、食べるのも忘れて話をしている
と、いう人もいるでしょう。
が、ああいうのは、どちらかというと、Table Chat であって、Table Talk とは、ちょっと違うようです。
どう違うか、というと、
Table Chat は、食事をしながら、とりとめなく、あれこれ話をする
に対し、
Table Talk は、ある topic について話をする、
という違いがあります。

更には、Table Chat は気の知れた仲間の間で弾む話、
に対し、
Table Talk は、初対面の人や知ってはいても普段話をしたことのない人とも、食事をしながらする話、
という違いがあります。

Table speech や table manners ということばは、よく聞くけれど、Table Talk は初めて聞いた、という人もいるでしょう。

Google してみましょうか。 それぞれの hits 数です。
table speech 25,200
table manners 3,660,000
table talk 3,310,000

食事の時の table manners の重要性は承知してますね。
Hits 数から見ると、table talk も同じくらい重要ということがわかるでしょう。
それに比べ、table speech は、1/100 以下のものですね。
Merriam-Webster によると
The first known use of table talk was in 1556

西洋社会では、昔から Table Talk は、盛んに行われていたようです。

では、そこでは、どういう talk が行われていたか、というと、
それは、時代によっても、社会階層によっても違うでしょうが、今の時代では、どういうトピックが好まれるでしょうか、
経済評論家の大前研一氏が、President On-line で連載している「大前研一の日本のからくり」の2018年9月3日号で、
世界で一目置かれるビジネスマンの教養
土日にゴルフばかりでは教養ゼロ

と題して寄稿しています。
その最初の見出しは、
教養ある欧州人の家庭で、何を話すのか
そこに、こんなことが書かれています。
「芸は身を助く」ではないが、私の場合、一番助けてくれたのは音楽だ。ヨーロッパ、たとえばイギリス辺りにビジネスに出向いて、先方の家にディナーにお呼ばれしたとしよう。日本ではテレビをつけっぱなしにして食事をしている家庭も珍しくないが、教養あるヨーロッパ人の家ではまずない。食事中は家族向き合って話をするのが当たり前だ。小さく流れているBGMは家人お気に入りのクラシック音楽。そこで「あっ、シベリウス(フィンランドの作曲家)の交響曲第2番の第2楽章ですね。私はこれ好きです。シベリウスはイタリアで第2楽章を作曲したそうですが。極寒のフィンランドの情景が目に浮かんできます」などと言うと、相手の目に尊敬の色がみるみる浮かんでくる。「これがわかったゲストは初めてです」と。そこから先はどんな話題を振っても大丈夫という世界に入る。
ディナーの席では宗教の話は御法度。歴史の話をするのもあまりお勧めしない。歴史観が噛み合わないと飯が美味くなくなるからだ。ところが歴史に地理を絡めるとこれが結構うまくいく。たとえばワインの話題で相手が「ハンガリーのトカイワインが好き」とでも言ってきたら、「隣のスロバキアにも美味しいトカイワインがある。あの辺りは中央アジアから移動してきたフン族の通り道だから」と話題を広げる。「フン族はトルコを経由してハンガリー(フンガリー)に入り、エストニアやフィンランド(フンランド)のラップランドに行き着いた。だからハンガリー語とフィンランド語とエストニア語はよく似ている」などと歴史と地理を組み合わせれば、話は無限に広がる。
更には、こんなことも書かれています。
「生きているうちに行きたい名所はどこか」というのもディナーなどで盛り上がるテーマだ。西洋のディスカッションで最後に話がなくなって退屈してくると必ず誰かが言い出すのが「明日、この世が終わるとしたら、どこで誰と何を食べるか」。いわゆる最後の晩餐話である。一人ひとり語り始めると1時間ぐらいは座持ちする。アメリカ人は舌がどうしようもないのが多いが、ヨーロッパ人相手ならグルメも教養の1つになる。

最近こんな本がビジネスパーソンの間で売れています。
画像

やはり President on line で、この本の著者木村泰司氏のインタビュー記事があります。2018.5.28の記事です。
木村先生、なぜ教養として「美術」が大切なのですか?

この記事の見出しは、
欧米では、「美術」がエリートの必須教養
そこには、こんなことが書いてあります。
欧米に駐在や留学経験のある方たちほど、その必要性を認識されています。とくに、エグゼクティヴなポジションにいる方やその配偶者ほど、その地位に相応しい現地の方との社交からその必要性を痛感されているようです。
President on line には、もうひとつ、もっと以前の木村泰司氏のインタビュー記事があります。2017.10.5です。
世界のビジネスエリートは、なぜ「美術史」を学ぶのか
世の中はどんどんグローバル化に向かっています。「私は日本人だから、欧米のことなど知らない、必要ない」と言っている時代ではなくなってきているのです。そして、感度の高い企業が、それをいち早く感じ、幹部候補たちにその教養を身につけさせようとしているのです。

余談ですが、大前研一氏が、曲名を言って感心された、という、フィンランドの作曲家シベリウスの交響曲第二番は、ヨーロッパ特に、イギリスでは人気の作品です。なぜか、というと、イギリスは、交響曲の優れた作曲家がいないので、同じ北欧フィンランドのシベリウスを自国の作曲家のように思っているらしいのです。

私は、昭和38年に、大阪の国際音楽フェスティバルで初来日したピエール・モントー指揮のロンドン交響楽団の演奏で、この曲を初めて聴きました。その第二楽章がとても印象的で、口ずさむことができるくらいでした。大前研一氏が、すぐとそれと分かったのも、むべなるかな、と納得がいきました。

ということで、お二人の記事からわかるように、
音楽、美術、美食(特にワイン)、世界の地理
が、欧米に限らず、世界の教養ある人の話題に上がるトピックです。

そして、大前研一氏もしてきしているように、
宗教、政治、歴史の話は避けるべきであります。

改めて訊きます。
どうですか、こういう topic で table talk をしたことはありますか。
したことがない、としたら、
そういう機会があったら、こういう topic で table talk ができますか。

ちょっと長くなりました。
今日はこの辺でやめて、明日は、私の table talk の経験をお話ししましょう。


この記事へのコメント

Lei
2018年10月06日 19:38
とても参考になりました。
ホームステイをするときなどに、教養のある話ができるようになりたいと思いました。

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