ポドキャストは、「消費者選択の自由」で普及する。

 前回のポドキャストの話、何を今更と思って人もいるでしょう。
知らない人は、知らないことながら、このポドキャスト、アメリカで始まったのは、14年も前の 2005年2 月のことですから。そして、日本でも Nifty が、その翌年にサービスを始めています。
 この URL で、そのあたりの事情を知ることができます。
https://bit.ly/2PjK4Ie

 ポドキャストとカタカナで書くと、気が付かないかも知れませんが、Podcast と英語で書くと、冒頭の Pod が目に付きます。そうです。iPod の Pod です。
 Podcast は、iPod の誕生と深い関係があるのです。
 Apple が、最初の iPod を発売したのは、2001年10月です。
 ちなみに iPad の進化系として、iPhone が発売されたのは、2007年 1月 ですから、その間、5年以上は、携帯音楽プレヤーとしては、iPod が、君臨していたわけです。

 iPod の出現以前、携帯音楽プレーヤーで市場を独占していたのは、SONY の Walkman でした。
その Walkman が、なぜ、iPod に駆逐されてしまったのでしょう。

 それは、経済学でいうところの「消費者選択の自由」の戦いに負けたからです。
私が「消費者選択の自由」というコンセプトを知ったのは、ガルブレイスブレイスの 『ゆたかな社会』 を読んだ時でした。1960年 (昭和35年)に日本語訳が岩波現代叢書で出ていますから、多分読んだのは、昭和36年大学院修士課程一年の時でしょう。英文科の大学院で、なぜ、経済書を読んだか?なぜか、忘れました。
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 今から6年前の2013年の9月8日のエントリーで、
テレビ、新聞のニュースには、消費者選択の自由がない。
https://s.webry.info/sp/76871734.at.webry.info/201309/article_8.html
 ということを書いています。この前後のエントリー、読み直したら、結構面白いことを書いています。

 今回、ポドキャストと「消費者選択の自由」とが結びついたのは、この時の一連のエントリーと関係があるのです。

 それを踏まえた上で、先へ進みます。
iPod が、Walkman と、そして、それまでの CD などの音楽再生メディアと決定的に違っていたのは、好きな曲を一曲単位で購入して、複数の曲を自分の好きな順番でシャッフルシて聴くことができるようにしたことです。
 経験があるでしょうが、CD を買うと、基本的に約一時間分の楽曲が収録されています。その中で聴きたい曲は、一曲しかない場合もあります。聴きたくもない曲のほうが多いことがふつうです。しかも、聴く順序は固定されています。
 Walkman の場合は、後には disk version も出ましたが、当初からは、cassette tape でした。FM 放送などから、録音して、自分で編集した tape を聴くようなマニアはすくなく、普通は市販の録音済みのテープを、決められた順番で聴くしか仕方なかったですね。
 要するに、「消費者選択の自由」がなかったのです。
 その Walkman がヒットしたのは、それまで、室内でレコートプレーヤや据え置きカセットプレーヤーできくしか仕方のなかった音楽を、いつでもどこでも聞けるようにした「消費者選択の自由」の幅を広げたからでした。
 
 Podcast というのは、iPod の "pod" と broadcast の "cast" を組み合わせた造語です。
broadcast は、テレビ・ラジオの「放送」という意味です。広い範囲を対象に、つまり、broad に放送する方法です。
限定された地域や階層の視聴者を対象にした放送、ケーブルテレビなどは、narrow casting と言いますね。
 Podcast は、実を言えば、もともと楽曲配信するための media であった iPod で、News その他の音声コンテントを cast する narrow casting の一種なのです。
 
 この Podcast が、どのようにして始まり、どのように普及して行ったかは、前記 ポドキャストの Wiki の記述を c& p します。
2005年2月よりブログ・ポータルサイトのSeesaa BLOGやケロログが相次いでポッドキャスト配信サービスを一般ユーザに提供し始める。更に2005年6月末にアップルコンピュータの人気ミュージックプレーヤーであるiTunesがポッドキャスト・アグリゲータとしての機能を提供した。続いてニフティがポッドキャストRSSを任意のウェブログに追加することを可能にする「Podfeed」サービスを提供し始めた。これらのサービスが提供されたことを契機として、日本のポッドキャストリスナー、ポッドキャスター双方の人口が急速に増加していった。

 つまり、最初は、それまでに普及していた文字メディアであったブログ記事を音声でも配信しようとしたことから始まったわけです。
 それをするのに、iPod の楽曲配信サイトであった、iTunes サイトを使えば、簡単だ、と気がついたわけです。
 話が前後しますが、ネット上の iPod による楽曲配信・受信が可能になったのは、それまで主流だった sound format の wav file に代わって、サイズが約十分の一になる mp3 format が普及したことが、決定的な要因でした。また、ネット上の画像 や写真の upload/配信が、盛んに行われるようになったのは、bmp format の約十分の一に圧縮した画像 format の jpeg が普及したからです。
 mp3/jpeg については、下記の Wiki で勉強してください。

https://ja.wikipedia.org/wiki/MP3
https://ja.wikipedia.org/wiki/JPEG

 最初の頃の podcast は、ニュースより、ブログ的な内容が主だったと、覚えています。
 Podcast は、iPod を持ってなくても、Web 上の ITunes store から、無料で download して、PC で聴くこともできました。私は、iPod を持ってなかったので、そうやって聴いていました。
 現在では、Smartphone/tablet で、iTunes store から download して聴くことができますが、その場合は、speed を変えることができないですね。

 ちょっと話がそれました。この続きがまだありますが、長くなるので次回にします。


 最後の方で、ちょっとピントがボケました。要は、
iPod が、音楽配信で、「消費者選択の自由」という点で、SONY の Walkman を完全制覇したように、
IPod によって可能になった Podcast が、「消費者選択の自由」によって、マスメディアのニュース配信を駆逐する事態が来ますよ、
そのことは、ブログなどの文字メディアによっても、すでに起こっていることですが、文字を読む、という行為より、耳で聴く、ほうが、「消費者選択の自由」が高いので、今後は、こちらのほうが主流になるのではないか、
というお話でした。
 

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