オペラよもやま話  その13 演出家の仕事ー今昔物語

私、というより、私達日本人が、オペラ、特にイタリアオペラに親しみ始めたのは、1956年(昭和31年)に始まった、NHK イタリアオペラ公演でした。
その第一回の演目の一つの『アイーダ』に、当時東京芸大油絵科の学生だった、愛知県から東京の大学に遊学している学生のための寮、愛知寮で同室だった T 兄が、エチオピアの奴隷としてエキストラ出演したのを、テレビ中継で見たのが、私のオペラ初体験でした。
その時、T兄から、名前を聞いて覚えていたのか、何らかの記事で読んだのか、覚えがありませんか、この第1次イタリアオペラ団の演出家としてついてきた?のが ブルーノ・ノフリという人でした。今この人を、Wikipedia などで調べても出てきません。この人、第1次イタリアオペラ団だけでなく、第2次、大3次イタリアオペラ団にも演出家として随行し、しかも、驚くべきことに、各次の演目全部の演出を担当しているのです。
ところが、次の画像を見てください。これは、NHK が公表しているイタリアオペラ団の公演記録から、第3次の演目、『アンドレア・シェ二エ』、『トスカ』、『道化師』のキャストを紹介しているものです。
Screenshot 2020-01-29 at 10.22.53 AM.pngScreenshot 2020-01-29 at 10.23.20 AM.pngScreenshot 2020-01-29 at 10.24.47 AM.png 
これらの3演目は、何れもブルーノ・ノフリさんが演出したものです。
では次の画像を見てください。
Screenshot 2020-01-28 at 10.32.15 PM.pngScreenshot 2020-01-28 at 10.33.04 PM.pngScreenshot 2020-01-28 at 10.31.04 PM.png
これは、NHKが、発売したDVD のラベルです。主演歌手と指揮者の名前は出ていますが、演出家のノフリさんの名前は、出ていませんね。
私は、これらの DVDを持っているので、credit は、どうなっているか、と改めて見てみましたが、これらの DVD には、全く credit が出ていません。

では、どうやって、ブルーノ・ノフリさんが演出をしていたか、証明になったのは、これらの DVD のカスタマーレビユーに、こういう方が、
Screenshot 2020-01-29 at 10.58.26 AM.png
第1次から、第3次までの、NHKイタリアオペラ公演の全てのDVD にカスタマーレビューを書いていて、そのキャストを、このように記しています。なぜか、第4次からのNHKイタリアオペラ公演のDVDには、カスタマーレビューを書いていません。
アンドレアシェ二エ.pngトスカ.png道化師.png
この人のカスタマーレビューを見れば分かりますが、第1次から、第3次までの公演の全ての演目の演出は、ブルーノ・ノフリさんになっています。しかもですね、これらのDVDを観ると分かりますが、終了後のカーテンコールの時に出てくるのは主役歌手と指揮者、それに日本人の合唱指揮者が出ていることがありますが、肝心の演出家のブルーノ・ノフリさんは出ていないのです。
こんなこと、現在の常識ではありえないことです。

どうなっているのでしょうね、とは、オペラに縁のない人は、思いませんが、思う人もいるでしょう。要するに、演出家の仕事が、昔と今では違って来ているのです。どう違ってきているか、今昔物語を、次回に紹介しましょう。

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