教科書出版社のデジタル教科書。そんな高いもの買ってはなりませんよ。

 10月2日は、河野行革相と平井デジタル相が、荻生田文化相と意見交換しました。
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 やっとデジタル教科書も動きだしましたね。
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めでたし、めでたし、と言いたいところですが、こういう問題があります。
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 要するに、このデジタル教科書は、今までの紙の教科書のデジタルに過ぎない、のです。
 このブログで、何度も指摘していますが、私のキンドル本のように最初からデジタルなものと、紙の本をデジタルしたものは、まったく違ったものになるのです。

 教科書の場合は特に、そうです。どう違うか、皆さん気がついていないようです。

紙の教科書は、無償配布になっています。あれは、教科書会社が無償で配るのではなく、政府が買い上げて、それを無償で生徒、学校に配っています。あんまり高くなると政府財政の負担になりますから、教科書の価格は公定価格で、低めに抑えられています。自由競争ですから、各教科書出版社は、公定価格を上回らない価格設定をすれば、いいのに、ある教科のある学年の教科書は、見事なくらい、どの教科書も同じ価格になっています。
 同じ価格なら、なるべく利益を生むには、薄いほうが得になります。このあたりは競争原理が働いて、教科書の厚さは、教科書出版社によって差がありますが、薄いことには変わりありません。
 アメリカの教科書を見たことありますか。日本の教科書と比べてみると、愕然としますよ。
 それはさておいて、教科書が薄い、ということは、内容も少ない、ということです。
 そして、検定の対象になるのは、「図書」だけですから、薄い教科書の貧しい内容だけが検定の対象になります。
 デジタル教科書は、元の紙の教科書をデジタルしたものですから、薄い教科書の貧しい内容を超えるものになっているか、どうか、そこのところが問題です。
 各教科書出版社のデジタル教科書カタログや説明を見ると、紙の教科書を超えるような工夫がいろいろなされているようです。私は実際に目にしたことがないので、実際に使って見た現場の先生方の意見がしりたいですね。
 
 それは、それで、いろいろ工夫していただくとして、次の問題があります。
 紙の教科書は、政府が買い上げて、無償で学校や生徒に配ってくれましたが、デジタル教科書は、有償です。どれくらいの値段か、ある教科書出版社の場合です。
 先ずは、学校が買わねばならない指導者用の価格設定です。
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 画像が小さくて見えづらいので、書き出してみます。
 国語(1−6)、社会(5−6)、算数(1−6)、理科(3−6)の4教科で、それぞれカッコ内の学年用です。
単体価格が一律76,000円、セットになると少しお得で、国語が37万 円、社会が14万 円、算数が37万 円、理科が 25万円です。締めて113万円。これは、DVD を使ってインストールする方法で、年次をわたって使えるようです。これが、各年度の Web 配信ですと、国語12万円、社会4万円、算数12万円、理科8万円、合計36万円です。
 学校の予算は、地方自治体の負担です。小学校が、例えば、4校ある自治体だったら、113x4=452万円です。

 これは、学校で先生が使う場合のコストです。個々の生徒が使うには別のライセンスがいります。その値段は、
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 小さくて見ずらいですが、面倒だから、詳しく紹介しませんが、どうしても知りたい人は、このサイトで PDF 文書が見れます。以下に金がかかるか知ってみてください。

 更に、知っておくべきは、このデジタル教科書を インストールし、個々の生徒が使えるようにする環境設定に、どれだけ金がかかるか、です。

 このデジタル教科書を、紙の教科書を元とせず、最初からキンドル本で作ったら、どうなるか。教科書の価格だけでなく、使用環境のコストなど、ちょっと考えて見てください。
 私の試算では、キンドル本は、本の価格は、全教科、全学年で one coin、使用条件は生徒のスマホを使えば、自治体の負担はゼロです。
念を押しておきますが、全教科、全学年で one coin というのは、一つの学年の一つの教科というのでなく、全部ひっくるめて one coin でできる、ということですよ。
教科書出版社のデジタル教科書と天と地ほどの差がありませんか。
 どういうことなのか、どうしてそんなことが出来るのか、明日以降に紹介します。私のこの案、行革相とデジタル相、文部科学相に、誰か紹介しませんか。

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この記事へのコメント

yu
2020年10月26日 12:04
先生、こんにちは、いやはやここを拝見するまでこのようなことになっているのかと知らずにおりまして、東京書籍のサイトもみてますますその現実味を実感した次第です。よく知らせていただきました。
それにしても先生、最先端情報収集能力と発信能力、すごいですね。