「芸術大学」に「写真学科」「映画学科」は、あるの?

今日は、もう一回だけ、日本において、「写真」と「映画」を、「芸術」と思ってない人が多いか、についての話です。
 「話」と言っても、「話す」ことはあまりなく、もっぱらデータを紹介します。
 「写真」や「映画」が芸術ならば、「芸術大学」に講座なり学科がなければいけませんね。
 日本の大学で、そういう学科があるのは、次のところです。
 「写真についての教育機関のある日本の大学」は、
 日本大学藝術学部 写真学科
 東京工芸大学 芸術学部 写真学科
 大阪芸術大学 芸術学部 写真学科
 九州産業大学 芸術学部 写真映像学科(名称変更) 写真表現コースとメディア映像コース)
 大阪芸術大学 通信教育部 写真学科
 京都造形芸術大学 芸術学部 情報デザイン学科 写真コース
 京都造形芸術大学 通信教育部 美術科 写真コース
 京都伝統工芸大学校 デザイン特修コース(各種伝統工芸 グラフィックデザイン 写真加工)
 九州大学 芸術工学部 画像設計学科(視覚芸術学分野 画像工学分野 視覚学分野)
 千葉大学 工学部 情報画像工学科
 尾道大学 芸術文化学部 デザインコース(CGから工芸 写真まで)
 成安造形大学 造形学部 デザイン科 メディアデザイン群 写真クラス
 東京造形大学 造形学部 デザイン学科・写真専攻
 神戸芸術工科大学 先端芸術学部 メディア表現学科 写真・CG専攻
 宝塚造形芸術大学 造形学部 産業デザイン学科 写真コース
 長岡造形大学 造形学部 視覚デザイン学科 写真・映像デザインコース
 九州造形短期大学 写真科
 倉敷芸術科学大学芸術学部 メディア映像学科 デジタルフォトコース
 上のリストのうち「写真学科」があるのは、4つだけです。全部私立大学です。
 
 「映画学科」のある大学・教育機関は、は、
 日本大学芸術学部映画学科
 大阪芸術大学芸術学部映像学科
 http://www.osaka-geidai.ac.jp/geidai/
 日本映画学校映像科
 の三つだけで、大学は二つだけです。
 http://www.ncn.ac/major/major_film.html
 上のサイトへ行くと、日本大学、大阪芸術大学出身の映画監督・俳優のリストがあります。
 深作欣二-監督、山本晋也-監督、内藤剛志、真田広之は、日大映画学科の出身です。

 日本の代表する、国公立の東京藝術大学、京都市立芸術大学、愛知県立芸術大学には、「写真学科」も「映画学科」もありません。
 「写真家」や「映画監督」は、国民や市民の税金を使って養成するものではない、という考えなのかな。
 
 欧米に目を転ずると、世界でもっとも有名な「美術学校」である、「パリ国立高等美術学校」、Ecole des Beaux Arts には、「第七芸術」である「映画」や「写真」の学科はありません。下記さいとには、Ecole des Beaux Arts 出身の有名芸術家とその分野が list up されていますが、photography や cinematography の分野の人はいません。list の一番最後に Yves Hernot, Painting, photography がありますが、これは学校で習ったのは painting で、卒業後、photography に転じたということでしょう。
画像

 http://en.wikipedia.org/wiki/Ecole_des_Beaux-Arts

映画産業のメッカ、Hollywood のある LA の UCLA と USC (University of Southern California)には、さすが「映画学部」があります。
UCLA, School of Theater, Film and Television
SCU, School of Cinematic Arts
それと、NY University の Tisch School of the Arts です。
 下記サイトを見ると、これらの学部出身の、そうそうたる映画人の list が見られます。
http://ja.wikipedia.org/wiki/映画学
 
 ということで、これらの data を見ると、日本では、そして、フランスでも「映画」「写真」は、まだ、知る人ぞ知る「第七芸術」の地位にあって、一般の people には、「芸術」と思われてないのも、無理もないと思えますね。

 そして、もうひとつ、people は、「美術作品」を見るために「美術館」へ行きますが、そこで、「写真」を見る機会は少ないですね。
 東京都写真美術館は、「日本における初の本格的な写真映像の文化施設として設けられた美術館。個人名を冠した写真美術館でない写真一般の美術館としては日本初でもあり、写真に限らず映像まで含めた施設は世界的にも珍しい。」というのですが、開館は、1990年です。それまでは、「写真美術館」は、日本になかったのです。
 その後、いくつかの「写真美術館」や、写真の優れたコレクションを持つ「美術館」ができました。下記は「写真美術館ベスト」というサイトに紹介されているものです。http://allabout.co.jp/gm/gc/46605/
 東京都写真美術館
 横浜美術館
 IZU PHOTO MUSEUM
 島根県立美術館
 清里フォトアートミュージアム
 個人の写真美術館としては、
 植田正治写真美術館
 土門拳記念館
 入江泰吉記念奈良市写真美術館
 が list up されています。
 このほか、箱根写真美術館 2002年
 http://www.hmop.com/
 も知られています。
 このリストを見て分かりますが、10指にやっと足りるだけしかないですね。全国に。
 東海地方には、ひとつもなです。ということは、「写真美術館」へ足を運んだこともなければ、そういうものがあることも知らない人が、大勢、というか、大多数ということです。ハガキサイズの写真は、いつも見ていても、絵画と同じ位大きい「芸術写真」を見たことのない人が、圧倒的に多いのです。「写真」が「芸術」と思わない人が多いのは、当たり前です。
 このことが、私の中で、くすぶり続けているのです。では、「写真」を「芸術」「美術」として appreciate するには、どうしたらよいか、今まで、いろいろな cue を出していますが、明日から、ちょっとまとめてみます。

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