「絵」があれば、文はどんどん生まれてくる。

 昨日は、9つの名詞を、3分足らずで、LPC を使って、覚える方法を開陳?しました。
 実は、9枚の LPC を順番に見せる見せ方にも、SF 流がありました。PC (こちらは computer) を使う SF Modular System では、過去のことですので、紹介したものかどうか、迷いました。一旦説明しかけたら、長々となって、面倒になってので、途中でやめて、delete してしまいました。要の子とだけ紹介しますと、N1 -N9 の LPC を、この順に並べて、上から見せるのでなく、N1, N9, N8, ... N2 と、最初の N1 をのぞいて、逆順に並べておいて、N1 が済んだら、N2 は、一番後ろから出してくる、ということです。なぜ、そうするかって?
 済んだものを、後ろにしまおうとすると、スペースが窮屈です。それより、後ろから前に出すと、広々しています。要するに、9枚の LPC を順番に見せるテンポがよくなるのです。
 狭い後ろにしまおうともたもたすると、間が悪くなります。間延びすると、生徒の集中力が途切れます。生徒の集中力がない、と文句をいう教師がいますが、あれは、間が悪いからです。間の悪い人は「間抜け」です。
 これだけの説明では、実際どうやるかわからないでしょうが(やってみればわかりますよ)、あえてこのことを付け加えたのは、SF Modular System では、最初から、こんなことまで、こまやかな?心配りがしてあった、ということを紹介したかったからです。特に「間」を大事にしていたのです。日本文化は「間の文化」と言われます。  
  小沢征爾さんが、世界的指揮者になったのは、日本人指揮者だけにしか出せない、絶妙な「間」のとり方が、西洋人に新鮮な響きに聞こえたからだ、といわれています。先に Stanford 大学へ Dr. Atkinson をたずねたとき、応対してくれた女性の秘書の方と、当時 サンフランシスコ交響楽団の常人指揮者だった小沢さんの話で盛り上がったことを紹介しました。その時に彼女が言っていたのは、小沢さんの指揮振りを真似をして、その「間」の取り方を絶賛していました。英語でどう言ったかな。
 それはともかく、実際には、LPC に限らず、上手に「間」をとるのは、難しいです。しかし、computer は、そういうことが、上手です。だから、特に Windows 95 以降は、全面的に computer に移行し、手作業というか、手さばきに頼ることは、なくなりました。
  そこで、これからは、もっぱら、現在の computer での、単語学習法を紹介して行きます。
  ただし、忘れてならないのは、いろいろな「絵」にしても、見せ方にしても、すべて、「手作業」がもとになっているということです。
  PC 上では、9枚の絵が、一回目は、3秒、2回目は2秒、三回目は1秒と、秒刻みで、繰り返しでてきます。学習者の程度を考えて、三段階にスピードが変えられるようになっています。標準で2分30秒です。
  こんな単語の覚え方は、誰でも考えそうなことです。SF Modular System の真骨頂はこの先です。
  2分30秒で9つの単語を覚える、と言いましたが、例によって、覚えた瞬間から、忘却曲線が下降を始めます。あまり下がらないうちに、すぐ次の手を打たなければなりません。
  下の図は、practice 途中の場合で、最初は、右の方のコラムのように、個々の「絵」は出ていません。枠を click すると、右半分のように絵がでます。一昨日以来紹介しているものです。
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  最初の絵は、cat です。これを見て、以前は、This is big. と言いましたが、今度は、cat という名前を知っているので、This cat is big. と言います。言ったら、正しかったかどうか確かめるために[Confirm] を click します。そうすると native pronunciation で、This cat is big. といってくれます。Listening の training にもなります。名詞の忘却が進んでいて思い出せなかったら、[hint] を click します。cat と言ってくれます。忘れきっていませんから、あっ、そうか、とすぐ思い出します。
  こうして、全部で 12 個の文を「生成」します。
  なぜ、「生成」か、というと、これらは、覚えていた文を、思い出して発したのでなく、今まで、言ったことも、聞いたこともない(あったとしても、忘れきっている)文を発しているからです。
  SF Modular System では、単語は覚えますが、文は一切覚えません「文はこれを覚えず、文の作り方を覚える」が原則です。そして、その作り方というのは、「文をつくりながら」覚えるのであって、文法の規則を覚えるのとは違います。このこと、後ほど改めて取り上げます。
  SF Modular System は、しっつこいです。このページが済むと、すぐに下のページへ進むようになっています。
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  同じ絵ですが、ちょっと感じが違うでしょう。これは、遠近法を使って、同じものが遠くにある感じをだしています。その場合は、This ではなく、That になります。
  同じようにして、今度は That N is big/small. と言う文を合計12個生成します。
  This/That 合わせて、24の文を生成し、個々の単語は、6種類は2回、3種類は、4回発しています。忘却曲線の記憶レヴェルが 100 に戻りました。この後の忘却曲線は、前より緩やかになります。
  これら 24の文を発するとき、自分の耳で聞くのは、自分の声だけです。脳の中を覗いてみれば、言語中枢の中に、英語脳と呼ぶべきものが、できかかっているのが、眼に見えるかもしれません。なぜって、日本語は全然介在してないから、日本語脳の出る幕はないですから。
 これら24個の文を発するのに、10分もかかりません。5分では無理かな。慣れれば、5分でできます。
 忘れてならないのは、何にもないところに文は生まれません。「絵」があればこそ、です。改めて「絵」の essentiality (必要不可欠なこと)を強く言っておきます。
 そしてですね。もうひとつ、多分誰も気がついてないことがあります。
 それは、This/That N で始まる英文は、テキストだけの教科書には、出てきたことがない、ということです。日常会話では、頻繁に出てくるのに、英会話の教本は、テキスト中心で絵のないものが多いので、こういう英文は滅多にないはずです。
 This/That N の使い方は、文法用語では、指示形容詞と呼ばれていますが、SF Modular System では、指示代形容詞と呼びます。
 なぜ、そうか。なぜ、この使い方は、教科書に出てこないか。「明日の話題」です。これ認知言語学では、問題になっていませんか。認知言語学者の方、コメントお願いします。

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