ノーベル賞級の「受動態」学習法。誰にもできる。

今日は、英語教育史上のノーベル賞級の findings があった、という話です。もっとも、これは、私がそう思っているだけで、この話を読んだ皆さんが、どう思うかは、別の話です。 
  このことは、何故か、今でも鮮明におぼえています。その時、立ち会っていた、当時の卒業研究生はどうかな?
  職業の LPC と、その対象となる仕事の LPC を並べて、その仕事を表す動詞を覚えた後のことです。なぜ、そのような覚え方にしたか、というと、私には、ある考えたあったからです。ただ、うまくいくかどうかは、確信があったわけではありません。
  先ずは、先のように、LPC を並べ復習します。
  Mail carrier と letters の場合は、こうでした。(この画像は、LPC でなく、PC 上の画像です。)
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  そこで、生徒たちは、
Mail carriers deliver letters.
  と言います。
  そこで、LPC を右左入れ替えました。こうなります。
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 小学生たちは、あれっ、という顔をしました。(と今勝手に想像してますが)。
  さあ、今度はどうなる、と、letters の LPC を指差します。
  Letters と言いますから、すかさず、are delivered と一呼吸おいて、by
とまで言って、LPC を指差します。mail carriers と言ったはずです。
  もう一度、と今度は、最初から言わせます。スムーズに言ったかどうか、覚えていませんが、とにかく、今一度、
  Letters are delivered by mail carriers.
  と言った後で、次の conductors と tickets の LPC を、今度は最初から、tickets を左に、conductors を右にして並べます。
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Tickets の LPC を指差すと、
Tickets
  そして、驚いたことにare examined by conductors
  と、文が generate されたのです。
  ちょっと dramatic にしていますので、本当に、このように、二回目から、すんなり、うまく行ったか、どうかはちょっと保証できませんが、とにかく、この調子で、8つの「受動態」の文が、generate されたのです。
  次は、職業の LPC を、一人のだけのものに替えます。
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今度は、職業名の前に、a が付きますが、能動態ですでにやっているので、どうということはありません。なのに、なぜ、複数形からするかは、 意外と思うでしょうが、単数形で名詞の前に a をつけるより、複数形のお尻に [s][z]
などをつけるほうが、抵抗がない
のです。何事につけても optimal sequence です。それも、経験と勘だけでなく、実証に基づいて。
 これは、同じ文を二回言うのとは、違います。職業人が、ひとりか、一人以上か、という外在的意味の違いに基づいて発話しているので、文としては違うものを発話しているのです。ということは、ここで、16 の文を generate したことになります。「受動態」についての「英語脳」が、順調に育ちます。
 実は、これを行うまえに、この職業の LPC で、受動態を教えよう、と私が提案したら、学生たちは、全員、そんな難しいこと、できるはずがない、と言いました。実験クラスだから、実験してみたらいいではないか、と強行したのです。とにかく、生徒全員が、何の抵抗もなく、8つの文を generate したので、学生たちもびっくり。最初の文が、生徒の口から、曲がりなりにも出てきたときの、学生たちのびっくりした顔が眼に浮かびます。
 ICU の井上先生や 小川さんが立ち会っていたら、腰を抜かしたかも。そして、これは、ノーベル賞級だ、と言ったかも。
 全員が言ったということは、先にも紹介したように、一人ひとりの発話は録音してあるので、確認できます。
 何よりも、全員で言った後には、下のような chart で、ひとりひとり、言います。
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 ここで、疑問が出るでしょう。12人くらいだからできるけど、40人近い人数の、実際の教室では無理では。
 そうです。無理です。だから、これは、実験なのです。実験で、成功したら、次の段階は、40 人でどうするか、を考えるのが、R & D の手法です。
  で、実際に、develop したのは、Windows 95 以降に、個人ペースで、feedback つきで、ひとりひとり納得行くまで、practice できる program ですが、ここでは、紹介できないのが残念です。
 山中博士の iPS 細胞も、まだ、実用化されてないように、研究は実験室から始まるのです。その段階でもノーベル賞はもらえるのですから、あの時の、実験クラスでの、「受動態」文を generate させる方法は、教室での実用化は、まだではあっても、ノーベル賞ものだ、と、ひそかに誇っているのです。
 この方法を、実際に取り入れれば、難しいとされている「受動態」も簡単に習得できるのに、学校英語教育で、取り入れたところはないようです。卒業生もしてないのかな
  これは、「受動態」に限らず、SF Modular System のすべての contents (学習内容)に言えることですが、その習得には、各種各様の道具がいるので、そういうものがないと、「実用化」できないのです。
  それでは、どうしたらよいか。明日以降の話題ですが、明日は、もうひとつのノーベル賞級の findings の話です。
  こういう findings は、論文を書いていては、find できないものです。業績といって、著書・論文だけしかない英語教育学者では、find できないです。そういえば、今回の受賞に際して、山中博士は、「論文だけ書いておればよい時代ではない。実用に結びつくこと、患者の治療に役立つ研究をしなければ」というようなコメントをしてみえましたね。それは、患者が早く、完全に治るような研究という意味でした。
  英語教育の研究も、同じことです。ちゃんと学習が成立し、しかも、minimum input で、maxium output ができるような学習法を、R & D しなければならないのです。何度も言いますが、英語教育学は、科学ではないのです。後は言うまい。バカにつける薬はない。
 

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