日本の小学生は、英語で code writing ができるか?

 昨日、アメリカやイギリスでは、code writing を、21世紀の literacy として位置づけ、
学校教育で、すべての生徒に code writing を学ばせる、
政策を立てている、と紹介しました。
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 ここで、大事なことは、「学ばせる」 ということです。 「教える」 のではないのです。
ちゃんとしたカリキュラムと tool があれば、教えなくても子供は自分で学びます。 学び合います。
 面白いのは、code writing education を推進する政策発表の場で、Obama 大統領は、自分は、code writing ができない、と正直に?述べていることです。
 私に言わせれば、テクノロジーの急速な進化が、世の中のあり方や、人々の生活・人生に影響を及ぼす時代、次の世代がそれに適応するためには、
先行世代が、後続世代を教える、
ということは、もう不可能です。
 そういう時代の先行世代の責任は、自分が教える、ということはやめて、後続世代が、新しい知識・技術を学ぶ環境を整えてやることです。
 
 まあ、こういう、いつも言っていることはさておいて、このことは、日本における code writing education にも関わってきます。
 
 Code writing は、どういうものか、私なりに、精一杯?わかりやすく説明したつもりですがが、やっぱり分からない人が多いでしょう。 やってみなければわからないことですから。
 
 しかし、これくらいのことは、わかったと思いますが、どうですか。
 コンピューターに、こちらのしてほしいことをしてもらうには、コンピューターにわかることばで話しかけなければならない。
 コンピューターのわかることばは、「機械語」 といって、並みの人間ではわからないし、話せない。
そこで、並みの人間は、スクリプトという、自然言語に近いことばで話して (書いて)、
それを、機械語とスクリプト言語と両方に通じている、並々ならぬコンピューター専門家に通訳してもらって、
コンピューターに伝える。 実際には、いちいち立ち会って通訳するのでなく、通訳するプログラムを作ってもらって、
並みの人間が、普通に書いた、コンピューターへのお願いを、その場で、その通訳プログラムが、コンピューターに通訳してくれる、
というものです。
 昨日、私の例を紹介したように、そのスクリプト (つまり、筋書きでしたね) は、text file で書かれます。
 とここまでは、なんとなくでもわかったでしょうか。 これくらいは、わかってほしいですが。

 今日取り上げる問題は、その先のことです。 特に日本で。
今一度、私のスクリプトの例を見ていただくとわかりますが、text file ですが、日本語は全くありません。
英語だけです。
 そうなんです。 Code writing に使われる 「ことば」 は、コンピューター・プログラムで素人が連想するような、数字と記号の羅列でなく、
 英語の文なのです。 ただし、code、つまり、「規則」 に従って書かれた 「英文」 です。 この code は、言ってみれば、「文法」 なのです。 この 「文法」 は、結構、自然言語の英語の文法と似ています。 主語があり、動詞があり、など。
だから、英語を知っているだけでなく、英語の文法を知っていないと、code writing はできない、
のです。
 英語国の子供なら、英語も英語の文法も知ってますから、code writing は、簡単です。

 昨日紹介した Multimedia ToolBook による SF Modular System についての、2010年11月の entries の最初の方に、次のものがあります。
マルチメディア学習材制作に乗り出す
 その中で、こんなエピソードを紹介しています。
なぜか、日本の computer programmer は、英語のアルファベットを使う computer programming 言語を使って、programming することは得意ですが、英語となるとだめな人が多いようです。
 この Asymmetric 社、日本にも支社を出し、日本語版の MTB を発売しましたが、openscript 自体は、英語でしたので、日本の multimedia application 制作者には、支持されず、確か、2,3年で日本から撤退しました。
 ある時、ある multimedia application 製作者に、私が MTB で作った application を見せたところ、これ何で作りましたか、と訊ねられ、Toolbook だ、と答えると、先輩から Toolbook は、難しいから、やめとけ、と言われたと、言ってましたね。
 彼らにとって難しいのは、英語でした。簡単な英語ですけどね。


 小学校からの英語教育が、さかんに論議されています。 しかし、小学校英語で、強調されているのは、「英会話」 ばかりです。 「読む・書く」 は、どうでもいいようです。 小学校6年を終わっても、まともに英文を書けるようにはなりません。
 となると、日本の小学生には、英語で、英語の文法にしたがって書かなければならない、code writing はムリ、ということになります。
 
 今後の世界の趨勢として、アメリカ、イギリスだけでなく、他の国の子供も、21世紀必須の literacy として、code writing を学ぶでしょう。 その際、英語国の子供だけでなく、アジア諸国やアフリカ諸国、ヨーロッパ諸国の子どもたちも、小学校から英語の読み書きを習っていますから、code writing に何ら抵抗はないでしょう。
 その時、日本の子供だけが、おとなになっても、 code writing ができない、となると、どうなると思いますか。
明日まで考えてみてください。

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