「新聞切り抜き」 は 「読み手」 の仕事。 C&P は 「書き手」 の仕事。

 今日もう一回、『新聞切り抜き」 と、真の?copy & paste の違いを、別の見方で説明します。
Copy & paste と 巷間にいう 「コピペ」 を混同して、 「コピペ悪い、即、copy & paste 悪い」 と短絡的に考える人が多いので、警鐘のつもりで書いています。

 Copy & paste や cut & paste と "paste" は 「貼る」 ということです。
"Paste" は、そもそも、粉を 「糊状」 に練ったものです。 「チューブ入りの歯磨き」 は、toothpaste です。 ものをくっつける 「糊」 が、そういう 「粉を練ったもの」 の代表的なものなので、"paste" というと 「接着剤」 がすぐ頭に浮かびます。 だから、歯磨きは、"tooth" を頭につけて、"paste" と区別しています。 「味噌」 bean paste、「魚のすりみ」 fish paste、私の大好きな 「レバーペースト」 liver paste。 その他、chocolate paste, mustard paste などいろいろあります。
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 そんなわけで、頭に何も付けないで "paste" というと、「糊」 のことになります。 そして、動詞に使われて、「貼る」 と意味になります。 
"copy & paste" という言い方が、頻繁につかわれるようになったのは、
コンピューター上で文書がデジタル化され、特に、OS (Operating System) として、Windows が普及し、マウスで画面の操作ができるようになって、「気に入った」 箇所を、紙に書かれた文書を 「書き写す」 ように、 「写し取り」 (copy)、それを、別の場所に、簡単に 「貼り付ける」 (paste) ことが出来るようになった時でした。

 この場合、copy するのは、文章全体でなく、ある文章の 「気に入った」 箇所であるのが、普通でした。
そして、paste する場所は、別の文章の、然るべきところに 「挿し入れる」 感じでした。 くどくど説明するまでもなく、皆さんの多くが実際にやっていることです。
それは、英語で言えば、paste ですが、英語嫌いの人は、「貼り付ける」 という日本語を使っています。

 ついでに、ここで指摘しておきますと、copy & paste する場合、copy するのは、数行くらいの長さの場合が多いですが、大学生のレポートなどで、けしからんと言われている 「コピペ」 の場合は、節全体とか、友達のレポート全部とか、とにかく大量に copy し、自分の文章のように、取り繕うケースが多いです。
 言わずもがなのことですが、copy & paste と 「コピペ」 の違いを指摘しておきます。

 話変わって、
 「新聞の切り抜き」 の場合です。
昨日も指摘したように、「切り抜いた」 だけでは、散らばってしまって、始末が大変です。
そこで、スクラップブックなどに、「貼り付け」 て整理します。
文字通り、「糊」 (paste) を使って、「貼り付け」 ます。
「貼り付ける」 のは、「切り抜いた」 記事の中の 「気に入った」 箇所でなく、切り抜いた記事全部です。

ここで、はっきりわかリます。
新聞の 「切り貼り」 と、デジタル文書の copy & paste は、全く別の行為であることが。 特に 「貼り方」 が。
 もっとも、新聞が普及する前は、アレクサンドル・デュマなどは、文字通り、他人の文章を切り貼りして、小説を書いていました。 その話は、私の先のエントリーに紹介してあります。
デュマやシェイクスピアが、ブログを書くと?
ついでに、もう一つ紹介しておきます。
「書きしぶり人」 は、著作権が生んだ鬼子。

 Copy & paste は、私がいつも、このブログでしているように、自分で文章を書いている時に、書きながら行う行為です。 「気に入った箇所」 だけを copy & paste します。
 新聞の切り抜きは、「気に入った記事全部」 を切り抜いて、糊で貼り付けます。
それをするのは、新聞を読んでいる時です。 文章を書いている時ではないです。
昨日も紹介したように、めたらやたらに貼り付けるのでなく、ちゃんと整理して貼り付けます。 項目別に分類などします。 ちゃんとする人は。
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そして、それをどうする?
人によって違うでしょうが、後から読むためです。 あるいは、後から調べるためです。
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言ってみれば、集める楽しみのようなものもあるでしょう。
なぜ、そんなことをするか。 新聞をまるごと取っておいては、始末に困るし、後から、その気に入った記事を探すのは大変だからです。

copy & paste は、私のように、文章を書くことが好きな人が、することです。
新聞の切り抜きは、文章を読むことが好きな人が、することです。
片や、producer片や consumer です。 前者は書き手、後者は読み手。

で、新聞が、新聞週間など作ったり、「新聞切り抜きコンクール」 などに、熱をあげるか、
というと、
私なりの穿った見方ですが、
新聞は、自分たちだけが 「書き手」 でありたいのです。 新聞をとっている人には、もっぱら 「読み手」 に留まって?いて欲しいのです。 そして、「読み手」 として、新聞を 「読むもの」 として尊重し、気に入った記事は、スクラップブックにして、取っておいて、何度も読み返して欲しいのです。 新聞が、唯一無二の情報源のように。
そして、「プロのライター」 も自分たちだけが 「書き手」 でないと、書いたものが売れないので、新聞社の求めに応じて、「新聞切り抜き」 いいことですよ、と宣伝するのです。 穿ちすぎ?

デジタル時代になって、文書を書くことが好きな人が、copy & paste を活用して、ブログなど、どんどん書くようになり、「書き手」 が増えると、先のエントリーで紹介したように、
「ウェブ時代は、プロのライターよりも大好きな人が語るアツい記事の方が面白い」
になっては、新聞は困るのです。

 そこで、「コピペ」 が、非難されると、それみたことか、と copyright を盾に取り、copyleft の文書も含めて、「コピペ」 と copy & paste の違いも認識せず、とにかく copy は、いかん、とけたたましく言うのです。 そして、「プロのライター」 にも、そういうことを書かせ、どこかの大学の学長とか、紙の本の著者のだれかが、ちょっとでもそういうことを言うと、目ざとく (耳ざとく)、目をつけ、聞きつけて、大々的にニュースにするのです。
そして、新聞愛読者の学校の先生が、「コピペ」 と copy & paste の違いもしらず、「コピペ」 はいかん、といって、copy & paste まで、禁じてしまうのです。

 私の知る範囲では、学校の先生で、ブログを書いている人は、大学も含めて、非常に少ないです。 彼ら・彼女らは、よき 「読み手」 として、新聞のよきお得意様です。 学校では、生徒に 「本を読め」 と奨励しますが、「本を書け」 とは言いません。 なぜ、「本を読む」 ことの好きな先生は多いけど、「本を書く」 先生は少ないからです。
 彼ら・彼女らが、ブロガーであれば、copy & paste が、どういうものであるか、よくわかっていて、生徒に教えることができるのですがねぇ。

 明日は、「正しいコピペ」 という、ある学者の記事を紹介します。 この場合の 「コピペ」 は、私のいう copy & paste のことです。 明日もぜひ読んでくださいよ。

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