「文法を知る」と「文法について知る」
では、なぜ、文法、つまり、単語の並べ方も知らないのに、文法に適った文を話すことができるか、という話です。
本当は、syntactic rules を使いたいのですが、それでは分かりにくいでしょうから、「文法」を使います。
「文法」、特に「英文法」というと、中学・高校でならった「英文法」を思い出すでしょう。高校では、最近は変わってきましたが、長らく、「文法・英作文」という英語の科目がありました。本屋へ行けば、受験参考書のコーナーに「英作文・文法」と題する本がいっぱい並んでいます。
その「英文法」の教科書や参考書には、英文法について、いろいろ解説してあります。それがどのようなものか、みなさんよくご存じです。
もっとも、典型的、かつ初歩的な解説は、日本語にはない、英語動詞の三人称単数には ’s’がつく、というのがあります。実際は ’s’がつくのは、書く時であって、話す時は、 [s] という音がつくのですが、文法書には、そういうことはあまり書いてないですね。
ともかく、
英語動詞の三人称単数には ’s’がつく
というのは、結構しつこく先生から注意されるので、中学生時代から、だれでも知っていることです。
が、Information Activity の Twitter menu で、私の tweets を、三人称で ”Retweet" した人で、 ’s’を、つけ忘れていた人がいましたよ。
いわゆる F rank の高校では、三人称単数の ’s’を教えるのに、大変苦労しているそうです。
なぜ、こういうことが起こるか?
それは、
文法を知らない
からです。この場合の「文法」は、「英文法」です。
一方、皆さんの話す日本語には、文法的間違いは、まずありません。
文法的に間違った日本文を話そうとしてみてください。とっても難しい、というか、まずはできないですよ。
なぜ?
それは、
文法を知っている
からです。
この場合の「文法」は、「日本語文法」です。
ここでちょっと補足が要ります。学校英語や学校国語の文法は、文字通り「文法規則」ですが、広義の文法には、語法とか、lexical relations も入ってきます。Lexical relations とは、聞きなれない用語でしょうが、語と語の結びつきのことです。わかりやすい例でいうと、日本語の「つける」という他動詞の目的語にどういう名詞がぐるか、英語の wear という他動詞の目的語になる名詞は何か、ということです。詳しくは、いずれ後程。
これ、面白いですね。前回指摘したように、私たち日本人は、日本語の文法について>知りません。だのに、その話す文は、文法に適っている。
日本人の英語学習者は、英文法について知っているのに、その話す英文は、英語の文法に適っていない。
英語自慢の日本人は、たぶん英語(という教科)の成績がよくて、英文法についてよく知っているでしょう。しかし、私の知るところでは、そういう人の話す英語は、英語の文法に適ってない文が結構多いですよ。文法的に正しくても、語法とか、lexical relations の間違いを犯している人が結構います。しかも、本人はそれに気が付いていない。
私たち日本人は、「つける」の lexical relations を間違えることはありません。別に習ったわけでもないのに。
しかし、wear の lexical relations というと、clothing 類は言えても、wear a smile, wear a make-up, wear lipstick, wear an expression, wear an air of arrogance, wear disgust というような言い方、つまり、lexical relations を使いこなせる人は少ないでしょう。Clothing 類にしても、日本語で「着る」「履く」「かぶる」「はめる」「つける」と別々の動詞を使うところを、英語では、wear 一語で済む、ということを知っている中高生は、めったにいませんね。
ちょっと横道が長くなりました。
結論を急ぎます。
英語を使いこなすには、
英文法(語用論などを含む)について知る必要も勉強することもなく、
日本人が日本語文法を身に着けているように、
英文法を身につくようにすればいいのです。
それは、今までの学校英語で全くしていなかったことです。
ついでに言えば、日本人が日本語文法を身に着けたのは、学校ではなく、学校に入る前にもう身に着けていたのです。学校で教えたのは、「日本語文法について」でした。
では、どうやって、「英文法」を身に着けるか、長くなるので、次回にしましょう。
最後に一言。
よく、英語学習に文法は必要ない、という人がいますが、あれは、文法について知る必要なない、ということで、
文法を知らなければ、めちゃくちゃな、通じない英文を増産することになります。
本当は、syntactic rules を使いたいのですが、それでは分かりにくいでしょうから、「文法」を使います。
「文法」、特に「英文法」というと、中学・高校でならった「英文法」を思い出すでしょう。高校では、最近は変わってきましたが、長らく、「文法・英作文」という英語の科目がありました。本屋へ行けば、受験参考書のコーナーに「英作文・文法」と題する本がいっぱい並んでいます。
その「英文法」の教科書や参考書には、英文法について、いろいろ解説してあります。それがどのようなものか、みなさんよくご存じです。
もっとも、典型的、かつ初歩的な解説は、日本語にはない、英語動詞の三人称単数には ’s’がつく、というのがあります。実際は ’s’がつくのは、書く時であって、話す時は、 [s] という音がつくのですが、文法書には、そういうことはあまり書いてないですね。
ともかく、
英語動詞の三人称単数には ’s’がつく
というのは、結構しつこく先生から注意されるので、中学生時代から、だれでも知っていることです。
が、Information Activity の Twitter menu で、私の tweets を、三人称で ”Retweet" した人で、 ’s’を、つけ忘れていた人がいましたよ。
いわゆる F rank の高校では、三人称単数の ’s’を教えるのに、大変苦労しているそうです。
なぜ、こういうことが起こるか?
それは、
文法を知らない
からです。この場合の「文法」は、「英文法」です。
一方、皆さんの話す日本語には、文法的間違いは、まずありません。
文法的に間違った日本文を話そうとしてみてください。とっても難しい、というか、まずはできないですよ。
なぜ?
それは、
文法を知っている
からです。
この場合の「文法」は、「日本語文法」です。
ここでちょっと補足が要ります。学校英語や学校国語の文法は、文字通り「文法規則」ですが、広義の文法には、語法とか、lexical relations も入ってきます。Lexical relations とは、聞きなれない用語でしょうが、語と語の結びつきのことです。わかりやすい例でいうと、日本語の「つける」という他動詞の目的語にどういう名詞がぐるか、英語の wear という他動詞の目的語になる名詞は何か、ということです。詳しくは、いずれ後程。
これ、面白いですね。前回指摘したように、私たち日本人は、日本語の文法について>知りません。だのに、その話す文は、文法に適っている。
日本人の英語学習者は、英文法について知っているのに、その話す英文は、英語の文法に適っていない。
英語自慢の日本人は、たぶん英語(という教科)の成績がよくて、英文法についてよく知っているでしょう。しかし、私の知るところでは、そういう人の話す英語は、英語の文法に適ってない文が結構多いですよ。文法的に正しくても、語法とか、lexical relations の間違いを犯している人が結構います。しかも、本人はそれに気が付いていない。
私たち日本人は、「つける」の lexical relations を間違えることはありません。別に習ったわけでもないのに。
しかし、wear の lexical relations というと、clothing 類は言えても、wear a smile, wear a make-up, wear lipstick, wear an expression, wear an air of arrogance, wear disgust というような言い方、つまり、lexical relations を使いこなせる人は少ないでしょう。Clothing 類にしても、日本語で「着る」「履く」「かぶる」「はめる」「つける」と別々の動詞を使うところを、英語では、wear 一語で済む、ということを知っている中高生は、めったにいませんね。
ちょっと横道が長くなりました。
結論を急ぎます。
英語を使いこなすには、
英文法(語用論などを含む)について知る必要も勉強することもなく、
日本人が日本語文法を身に着けているように、
英文法を身につくようにすればいいのです。
それは、今までの学校英語で全くしていなかったことです。
ついでに言えば、日本人が日本語文法を身に着けたのは、学校ではなく、学校に入る前にもう身に着けていたのです。学校で教えたのは、「日本語文法について」でした。
では、どうやって、「英文法」を身に着けるか、長くなるので、次回にしましょう。
最後に一言。
よく、英語学習に文法は必要ない、という人がいますが、あれは、文法について知る必要なない、ということで、
文法を知らなければ、めちゃくちゃな、通じない英文を増産することになります。
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