ブログと論文の違い。ブログは「研究業績」にならないか?

Peer learning 暫く続きました。日々新しい information が入って来て、まだまだ話は尽きませんが、日米のあまりにもの情報格差ゆえに、ピンとこない人も多いようです。だから、「視聴率」 も上がらないので、いったん打ち切って、今日は、別の話を。
  と、言っても、先日ちょっと持ち出した、「ブログと紙の文献の違い」 と、大学などの 「業績」 審査の取り扱いについてです。後の問題は、大学関係者でない人には、「われ関せず」 かもしれませんが、日本の学問・研究にかかわることですから、少し耳を傾けたらどうでしょうか。
 
 学会で研究発表することを、英語では、read a paper といいます。
 学会誌・専門雑誌や大学の紀要などに論文を発表することを、publish a paper といいます。 
 Paper が、countable になっています。いくつ発表したか数えるからです。
 私も、かっては、学会で read papers し、学会誌や専門誌に publish papers してきました。
 その時のことを思い出すと、参考にした文献や資料を引用するときには、いちいちその個所を、そのまま、あるいは、要約して、書き写さなければなりませんでした。インターネットのなかった時代です。
 そして論文の最後には、参考文献のリストをつけておくのが定まりでした。その参考文献のリストが長いほど、よく研究した論文だ、と見られがちでした。だから、ちょっとしか読んでない文献でもリストに加える人もいました。
 印刷・出版されている文献に最新情報は、少ないです。
 論文によっては、先行研究の紹介の引用に大半のページを割き、著者のオリジナルなものは、最後のほうにちょっぴりというのもありました。いまでもあるようです。
 論文だけでなく、著書の場合もそうですが、参考文献を並べてみても、それを読み手が読もうと思っても手に入らない場合がほとんどです。
 Publish a paper の場合、書きあげてから、実際に publish されるまでには、時には、審査があり、印刷、校正などの手続きをしていると、半年くらいかかることは、ざらにあります。
 Publish されるとなると、書き手も下手なものは書けない、と慎重に推敲を重ねます。
 そうしてやっと publish されても、特に大学の紀要論文は、読むのは著者と、業績審査にあたる審査員だけだ、と揶揄されるくらい 「人目」 つきません。
 著書の場合も、学術的なものは、初版 1000 部くらいで、絶版になったら、まずは再版はありません。どこかの図書館のすみに埋もれる運命のものがいかに多いか。
 印刷に回った後に、間違いに気づいたり、新しい知見が出てきても後の祭り。
 今にして思えば、よくもこんな不便なものが、学会でまかり通っていたものです。もっとも、まだ、まかり通っている世界もありますが。
 このようなこと、ブログを書いたことのない人には、実感できないでしょう。あるいは、ebook を publish したか、することを考えていない人には。
 とはいっても、私のブログのことを言っているのではありません。私の場合は、今さら 「業績」 など必要ないので、きままに 「随筆」 を書いているだけですから。
 ですが、私が、現役の大学教員であったら、ブログを使って "publish a paper" をするだろうな、と、このごろしきりに思うのです。
 もちろんそれは、「随筆」 的でなく、「論文」 的なブログです。
 そして、それを 「業績」 審査に、「業績」 として提出するという 「前代未聞」 のことをやらかしたら、どうなるだろうか、と、何となくほくそえんでいるのです。
  
 どうなるでしょうね。だいいち、どういう形で提出するのでしょうか?Paper の形にするために、print out するのでしょうか。
 どうなるのか、皆さんも一晩考えてみませんか。日本の学術・研究の将来に影響を与える問題ですよ。次の参議院選挙より、日本の将来に影響のある問題だ、と私は考えるのですがねぇ。

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