STEM から STEAM へ。その時、美術と音楽のキンドル本が活躍する。

 STEM ということばを聞いたことがありますか。アメリカ発祥ですが、日本でも、教育界だけでなく、実業界でも話題になりつつあります。新聞紙上にも時々登場しています。Wiki の日本版があります。
STEM教育
冒頭、こんなふうに定義してあります。

STEM教育(ステムきょういく)とは、"Science, Technology, Engineering and Mathematics" すなわち科学・技術・工学・数学の教育分野を総称する語である。2000年代に米国で始まった教育モデルである。高等教育から初等教育・義務教育までの広い段階に関して議論される。科学技術開発の競争力向上という観点から教育政策や学校カリキュラムを論じるときに言及されることが多い。また、労働力開発や安全保障、移民政策とも関連がある。

 このSTEM にたいして、STEM だけではだめだ。これからは STEAM だ、という議論がなされています。これもアメリカ発です。Wiki 日本版があります。
STEAM教育
 冒頭の定義です。
STEAM教育(スティームきょういく)とは、 Science(科学)、 Technology(技術)、 Engineering(工学)、Mathematics(数学)を統合的に学習する「STEM教育(ステムきょういく)」に、 さらにArts(リベラルアーツまたは芸術)を統合する教育手法である。

 そして、Arts を加えて STEM を STEAM する理由として、
STEAM教育では、生徒児童の数学的、科学的な基礎を育成しながら、彼らが批判的に考え(批判的思考)、技術や工学を応用して、想像的・創造的なアプローチで、現実社会に存在する問題に取り組むように指導する。 またSTEAM教育の具体的な手法としては、デザインの原則を活用したり、創造的な問題解決を奨励することなどが挙げられる。高等学校化学教師の経験を持つ脳科学のスーザ(D. A. Sousa)と芸術教師であるピレッキ(T. J. Pilecki)は、共著の中でSTEMは収束思考に陥りがちだが、それにArts(芸術)を加えると拡散思考が加わり創造的な発想が生まれることを強調している。

 
 ブロック体で強調したところを理解するには、STEM と STEAM の両方にある
Technology と Engineering の違いに気づいている必要があります。
皆さん、Technology と Engineering の違い、知ってますか。意識したことありますか。
 ”Technology と Engineering の違い” で Google すると、いくつかのサイトが出ています。
Screenshot 2020-11-05 at 8.22.32 AM.png
実は、この3つの後に、私のブログ記事が出ています。2013年03月23日の記事です。まだ、STEAM が話題になる前です。
engineering と technology の違い。とりあえず。

 この記事と続く3つのエントリーで、今読み返すと、なかなか上手に解説してあります。これを繰り返すと、
今日の話に進まないので、Technology と Engineering の違いについては、上述のサイトか私のエントリーを読んでいただくとして、この話はひとまず棚上げにして先に進みます。

 STEM で問題になるのは、Technology の知識を応用して、具体的に、例えば、自動車を設計するとか、建築物を建てるとか、「自動車工学」(automotive engineering), (建築工学」 (Architectural engineering の分野の専門家に Arts の素養がないと、最近の日本のドヤ顔のフロントグリルの車を設計したり、みっともない建物を建てたりします。
 また、自然の美を破壊するような開発計画を平気で立てたりします。Art なしの STEM 教育を推進したら、そういう弊害、というか、そういうことをしても何も感じない人間が出てきたので、これではいかん、Arts を加えて STEAM にしようと、なったわけです。
 問題は、その Arts の付け加え方です。ただ単に美術館へ連れて行って絵画を鑑賞させればよい、というものではないでしょう。音楽会に連れてってクラシック音楽を鑑賞させればよい、といものでもないでしょう。
 そういう Consumer 的学習でなくて、絵を描かせる、楽器を弾かせる、という Productive な学習をさせても、それは、そういうことが出来るようになった、というだけで、上記太字にしたような効果は出ないでしょう。
 私の悪い癖の長々しい前置きなしに結論を言ってしまいます。 私が、このところ提案していることです。
①現在から過去にいたる優れた偉大な芸術作品が、
今やネット上の Creative Commons に公開されているのです。
そういうものを Curate して、自分の展覧会を開いたり、美術館を作ったりしたものを、色彩豊かな画像が豊富に盛り込めるキンドル本で publish する。
② YouTube で公開されている古今東西の優れた演奏を、自分なりに produce して、音楽会を開く、それを音が出て、動画も再生出来るキンドル本で publish する。
 何でも publish すればいいと言うものではないです。 Publish した以上、ひと目に付きます。Peers の目に晒されます。それを意識すれば、
下手なキンドル本は publish できません。
 そういうことを、小中学生のうちから STEM の学習とともに行っておれば、
STEM 学習に必要な「理性」だけでなく、ゆたかな「感性」も磨かれる、と思いませんか。今まで、こんなこと誰もやってないので、断言はできませんが、少なくとも、害にはならないから、やってみたらどうでしょうかね。橋を渡る前に考えていないで、橋を渡ってから、考えればいいではないですか。

 そうすれば、リーマンショックを引き起こしたような、自分の金儲けだけを考える金融工学者でなく、人々を豊かに幸せにする金融工学者が増えるでしょう。自然美や環境破壊をするような建築工学者は育たないでしょう。環境に優しく、見た目に美しい自動車をデザインする自動車工学者でないと、売れる車は作れないでしょう。
 理性というのは、長じてからも努力すれば、育てられますが、「三つ子の魂、百まで」というように、感性は、幼いうちから育てないと、豊かな、創造的な感性は育たない、というのが、唐突ですが、最近の Nature vs. Nurture 論の言うところです。
 
すみません。いきなり、Nature vs. Nurture などと言い出して。実は、2012年07月06日 に、こんな記事を書いてました。
氏より育ち」、だから、peers?
peer learning と関係があったので、突然思い出したのです。

 ちょっと締りがなくなりました。まあ、今日のところは、この辺にしておきましょう。
何はともあれ、小中学生に、展覧会を企画させ、演奏会を produce させ、それをキンドル本で publish させましょう、それが、STEM から STEAM になる道筋、ということです。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 3

面白い
ナイス
かわいい

この記事へのコメント